2016年9月25日日曜日

<続き>ルンダールのトランス使用のK&K オーディオ MC 昇圧トランス /K&K Audio MC Phono Step-Up -ハムも解決!ーその2

出来あがったMC昇圧トランスキット
ウィーンは今週に入り、急に気温が下がり、明け方は一ケタ台。 やっと秋になった感じです。

前回からの続きです...

ハムとの戦い
ちょっと大げさな見出しですが、ハムをなくそうと試行錯誤している間は、まさに戦っているという気持ちでした。アースのとり方、つなぎ方を色々と変えたり、長めのケーブルを買ってトランスの置き場をかえたり、奥向き・方向を変えたり、ケーブルをまとめたり、離したり、アルミフォイルで巻いたり などなど。

トランスを元のDenonのAU-300LCにかえるとピタリとハムはなくなるものの、何か物足りない音。値段が3倍近くちがうのですから当然ですよね、そうでないと僕は困ってしまいます。全くたちの悪いオーディオのどつぼにはまってしまいました。

別のトランスに買い換えるか、いっそのことヘッドアンプにしようか、あるいはフォノイコそのものを変えような?でもキットの昇圧トランスは高く売れそうにないし、無駄な出費だったかな?などと思いは悪い方向に進んでいきました。

で、あるときふと思いつき、DenonのAU-300LCのケースを開けて中を観察してみました(もっと早く思いつくべきでしたが...)。むろんトランスそのものは違いますが配線はK&KAudioと殆ど同じ、唯一感じたのは、AU-300LCはトランスからフォノイコ・プリアンプまでのケーブルが固定式になって変えられないようになっています。でそのケーブルのシールド線でその結線方法が違うような…

で、また思ったのは、我が家ではターンテーブルからトランスまでとトランスからフォノイコまでのケーブルは両方とも去年VH Audio から発売されたV-Quad Cu24という24 AWG のUniCrystal OCC (単結晶OCC)単線をつかった4芯スタークワッドのケーブルを使った自作品。シールド線ではありません。こちらで書いたように、ターンテーブルからAU-300LCの間で問題がなかったのだから、昇圧されたより高い出力では問題がないであろうと思ってトランスからフォノイコの間も同じものを使っていたのです。これをシールド線に変えるとどうであろうか?

幸い、使っていなくても手放せていないAudioNote UKの2芯+シールドのケーブルが2組あったのでそれを使って試すことに...。まずはターン・テーブルとトランスの間をシールド線にかえてみる。若干、ハムは収まった感じだけど気のせいと言われてもおかしくない微量。次にトランスとフォノイコの間を変えてみると、「あれ~、何で?」ハムは忽然として消えたのでした。

念のため、トランスをはずし、ターンテーブルとフォノイコと直結して、プリアンプのボリュームをあげどの時点から残存ノイズが気になるか?トランスを入れて同じようにするとどうなるか?AU-300LCと比べてどうかとか試してみて本当にハムがなくなったのかを確認。でもハムがなくなるとオーディオ・マニアの悪いところで、V-Quad Cu24のほうがAudio Note UKのケーブルより音がいい?なんて思ったりして、恐る恐る、ケーブルを戻すとハムの再来。でも、ターンテーブルとトランスの間はV-Quad Cu24でも大丈夫であるということを確認したところで、タイムアウト、一時帰国の出発日となってしまいました。

トランス本来の音の良さ
家族より2週間ほど早くウイーンに戻ってきたので、しばらく色々とレコードをかけて本当にハムがでなくなったことを確認。そうすると、このトランス本来の実力がもっとわかるようになってきました。多分、今まではハムにかき消されていたであろう音量の小さな音楽情報もよく聴こえてくるようになり、このレコードにはこんな音も入っていたのか?と驚く事もしばしば。これがこのトランス本来の音の良さだったのでしょう。

毎度ながら月並みな表現でもうしわけありませんが、AU-300LCと比べてどのようによくなったかというと、情報量が上がり鮮度も高くなったということだと思います。前述したように今まで聴こえなかった音が聴こえるようになりました。音量を上げなくてもはっきりと音のよさがわかります。レコーディングの違いもよりはっきりわかるようになりました。アナログ盤を聴く楽しみがさらに増えてきました。

MC昇圧トランスをアップグレードして本当によかったと思えるようになりました! やはり、MC昇圧トランスがよくなるとカートリッジの実力も十分に発揮されているようで、DL103シリーズがなぜ世界的なロングセラーなのかよくわかったような気がしてきました。

欲が出てくる...オーディオ・マニアの悪い癖
一時期あんなに悶々としていたのに、問題が解決すると現金なもので色々と欲が出てきます。やはりV-Quad Cu24のほうがよさそうだから、それを使ってシールド・ケーブルをつくろうか、カートリッジを替えるともっと音がよくなる? といったものです。

よい音を求める旅は続く? なーんて書くとキザで気恥ずかしいですが、そんな気持ちです。

高音質なMC昇圧トランスをお探しであれば、このK&K Audioのトランスを御検討されてもよろしいかと思います。

K&K Audio に関してはアフィリエイトでもなくその他の利害関係もまったくありません。念のため...


僕の現在のアナログ環境は以下の通り (こちらもどうぞ):

ターンテーブル:VPI HW-19 Jr. と(スピンドルとプラッターは上位機種のものにアップグレード)

アーム: VPI JWM-9

カートリッジ: Denon DL-103R

フォノイコ:Audio Note Kits L1 Phono (改)

トランス:K&K Audio Premium MC Step-Up

ケーブル:
ターンテーブル、トランス間:VH Audio V-Quad Cu24 をつかった自作 
トランス、フォノイコ間: Audio Note UK AN-V
フォノイコ、プリアンプ間: VH Audio V-Quad Cu24 をつかった自作


K&KAudioのHP: http://www.kandkaudio.com/




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