2019年10月29日火曜日

ヴェルディのオペラ「マクベス」


今週に入り、ウィーンは最高気温10度前後と季節相応の気候になってきました。夏時間が終わったので夜が早く来ます。

さて、先週の金曜日(10月25日)は同僚からチケットを頂いたのでヴェルディのオペラ「マクベス」を観劇。会場はウィーン国立歌劇場。妻はまだ帰省中であったので僕一人。主要キャストなどは以下の通り:

指揮 Giampaolo Bisanti・監督 Christian Räth・舞台/衣装 Gary McCann
照明 Mark McCullough・舞台 Nina Dunn

Macbeth: Plácido Domingo;Banquo: Ryan Speedo Green;Lady Macbeth: Tatiana Serjan
Macduff: Jinxu Xiahou;Malcolm: Carlos Osuna;Spion(スパイ): Ayk Martirossian
Kammerfrau(侍女): Fiona Jopson


あのプラシド・ドミンゴがマクベス役が主演。彼はバリトンのパートを歌っているのですが、まったくテクニックを感じさせず、充分な声量で役になりきって感情をこめて歌う感じはさすがドミンゴ。78歳とは思えません。ニューヨークに住んでいた頃、現役バリバリでテノールのパートを演じていた頃のドミンゴをメトロポリタンで観た記憶はあるのですがそのときどう感じたかは残念ながら憶えていませんが、今回のドミンゴはオペラ界の大スターの名に恥じないパフォーマンスだったと思います。

他の主要キャストもみんなドミンゴに匹敵する力量で、これだけ素晴らしい歌手がそろうとオペラは最高の出来になるんだととても感動させられました。しかし最近セクハラ疑惑で告発されたドミンゴ主演のオペラを観て感動したということに対しては複雑な心境でもあります。ウィーンのオペラファンは、ブーイングなどせずに、彼に盛大な拍手を贈っていました。

観ていて「マクベス」は今の世情に合った物語だな~という思いが頭に浮かんできました。

4年ほど前の動画ですが、今回と同じの演出・舞台・衣装の「マクベス」の公式予告編を添付します:



11月1日の最後の公演は、ライブストリームで観れるようです:https://www.staatsoperlive.com/




2019年10月24日木曜日

パワーアンプのカップリング・コンデンサーの続き


ウィーンは、朝の通勤時の気温が10度前後、昼過ぎから日没まで19度前後になる日が1週間ほど続いています。朝は霧がかかり夕方にかけて晴れるというパターン。寒かったり、暑かったりするもいやですが、こんなに気温差がある日々が続くなんとなく体の調子が変な感じです。

一ヵ月半ほど前に書いたパワーアンプのカップリング・コンデンサーの続きです(前回はこちら)。帰省した際にオーディオの大先輩からTRTのStealthCapがお勧めと教わったので、悩みましたが僕はTRTのコンデンサーを使ったことが無くて未知の領域であったので、結構値も張るし、まずは好みの方向であると分っているものにしようとJupiter社の銅箔・オイルペーパーコンデンサー(こちら)と 欧米の自作派オーディオマニアの間で高い評価のDuelund社の銀箔・蝋紙・オイル・バイパス用コンデンサーにしました。いずれTRTのコンデンサーも試したい思っています。

このバイパス用コンデンサーは容量が0.01uFなのに結構な大きさ。取り付けるには若干の工夫が必要ですので色々と考えて下の写真のようにしました。多くのカップリングコンデンサーを試してきた為さすがに基板のランドも剥がれきたので回路図を見て、テスターで通電を確認し、直接前後の部品に配線・半田付け。

本来だと、まずJupiter社の銅箔・オイルペーパーコンデンサを取り付けて暫く聴いてから、バイパス用コンデンサーをつけると効果がわかって良いのだと思うのですが、ちょっと面倒だったので、以前 Duelund社のCAST PIO Cu (銅箔・オイル/蝋紙)(こちら)から  CAST PIO Cu/Ag(銅・銀箔・オイル/蝋紙)換えたとき(こちら)に違いも聴けたからいいや…とバイパスコンデンサーも一緒に取り付け。

まだ、エージング中ですが、音は我が家のシステムが今のところ最も好ましく鳴ってくれているかと思っています。しょっぱなから音が良いとエージング後はもしかすると好みから外れるか?という懸念もあるのですが、現時点では良い方向に進んでおり、家で音楽を聴くのがとても楽しい状況です。たまたま妻が義理の両親の様子見に帰省していることもあって、ついつい音量を上げすぎてクリップし、あわててボリュームを下げるということもたびたびありました。回路設計にもよるのでしょうが、我が家のパワーアンプはこのカップリング・コンデンサーでこれだけ音が変わるのにはちょっと驚きです。

ま、これが趣味なのでそのうちに気になることも色々と出てくるとは思いますが…


僕は主に以下の2つのウェブ・ショップでパーツを買っています:

https://www.partsconnexion.com/

https://www.hificollective.co.uk/



2019年10月18日金曜日

第3回 ウィーン日本映画祭 (Japannual Japanische Filmtage Wien)


墺日協会主催のウィーン日本映画祭が10月1日~6日の間、開かれました。今年で第3回目、諸事情で過去2回、観に行くことができなかったので、妻と二人で今年こそはと、張り切って上映 さ れ る 映 画 す べ て に利用できる特別共通パスを買ったのですが、すでに書いたように色んなことが重なって、やっといけたのが5日土曜日…。元を取るぞと遅れを挽回すべく、2日で計5本、以下の映画を観ました:「日日是好日」、「サムライマラソン」、「メランコリック」、「引越し大名」、「翔んで埼玉」。どれも面白かったですが、個人的に特に印象が強かったのが、「日々是好日」と「メランコリック」でした。


僕は、小津安二郎が好きで、氏の映画に相通ずる、決して劇的ではなく多くの普通の人々が日常のなかで遭遇する日々のドラマを淡々と語る映画に惹かれます。良い意味で流れにあがわらず包容と受身の感覚に溢る中から自らの道を探し得る主人公の生き様を描くスタイルは多くの日本映画の魅力の一つではないでしょうか?「日々是好日」は、まさにその様な魅力のある映画でした。優れた監督、脚本、キャストでこの物語の魅力が十二分に表されていたと思いました。僕は大学時代に茶道を習っていたのですが、観ていてその頃の思い出が沸きだしてきました。



本邦では低予算映画として話題になったようですが、それを知ったのは観て後のこと。そんなことまったく感じさせない優れた出来栄えの映画だったと思いました。『さとり世代』や『子供部屋おじさん』といった今の日本の世情を反映した現実的設定のファンタジー。羨む学歴を持ちつつも世間一般の期待に沿った人生を歩めず(まず)にそのはざまで停滞してる主人公がシュールな状況に嵌って、結果的に学歴の呪縛から逃れ、自らの道を見つけ、自己実現を果たしていくというある意味で希望のあるストーリーでした。僕は、伊坂幸太郎の小説が好きなのですが、氏のユーモアに相通ずる可笑しさのある映画だったと思います。

ゲストでいらしていた、「メランコリック」監督・脚本の田中征爾氏、主演・プロデュースの皆川暢二氏、「翔んで埼玉」監督の武内英樹氏の談話と質疑応答もとても興味深かったです。


2019年10月13日日曜日

内田光子とイェルク・ヴィトマン(クラリネット)コンサート


先週の木曜日(10月10日)は、内田光子とイェルク・ヴィトマン(Jörg Widmann)のコンサートに行ってきました。会場は、コンツェルト・ハウス、モーツアルト・ザール。妻が用事と重なったので、職場関係のクラシック音楽ファンでオーディオファイルでもある友人と行ってきました。プログラムは以下の通り:

Johannes Brahms:Sonata in F minor op. 120/1 for clarinet or viola and piano (1894)

Alban Berg:Four pieces for clarinet and piano op. 5 (1913)

Jörg Widmann:Fantasia for clarinet solo (1993)

Franz Schubert:Impromptu in c minor D 899/1 (1827)

Jörg Widmann:Sonatina facile for piano (2016)

Robert Schumann:Three Fantasy Pieces op. 73 for Clarinet and Piano (1849)

アンコールは
Felix Mendelssohn Bartholdy:Sonata in E flat major for clarinet and piano (2nd movement: Andante) (1824)

デュオと各々のソロを交えた構成。クラリネット奏者のイェルク・ヴィトマン(Jörg Widmann)は、作曲家・指揮者としても活躍しているアーティストなので、ソロ2曲は氏の作曲。選曲も抜群、演奏も最高の素晴らしいコンサートでした。こういうコンサートはとても楽しめます。 大満足! しかし、内田光子のシューベルトは僕にはちょっと違和感があったかな〜。

写真はどれを載せるか迷ったので2枚アップしました。




2019年10月10日木曜日

コンサートシーズン開幕、二つのコンサート: ペトレンコとフジコ・ヘミング


このところウィーンは朝の通勤時に6度、日中は13度程度とコートが必要な肌寒い日々が続いています。 仕事も忙しいのですが、ここ10日ほど、プライベートの面で怒涛のごとく忙しく、会食、送別会、コンサート、海外からの来客、オーディオの集まり、そして、ウィーン日本映画祭(報告は後日書く予定)、ウィーン・デザイン・ウィークと何でこんなに重なるんだ?という感じです。

9月に帰省したこともあって、今シーズン初コンサートは10月3日木曜日。妻と一緒にコンツェルト・ハウス 大ホールで行われた、キリル・ペトレンコ(Kirill Petrenko)指揮のバイエルン国立管弦楽団(Das Bayerische Staatsorchester)を聴きに行って来ました。「ドイツ統一の日」に行われたコンサートの演目はスメタナの「わが祖国」。東西ドイツの統合の一つの契機となった出来事が、西側に亡命を希望する東ドイツの難民がプラハの西ドイツ大使館に数千人押しかけた一件であることも、この演目を選ぶ理由となったようです。

「わが祖国」はあまり演奏されない曲で、コンサートで聴くのはこれが2度目(前回はこちら)、偶然ではありますがペロレンコを聴くのも2度目でした(こちら)。席がステージに近かったので、表情豊かに体全体で指揮をするペトレンコ氏の様子をじっくりと観れたのは面白かった。演奏は、明るい希望にあふれる「わが祖国」という印象で記念すべきこの日にピッタシだったと思います。座っている席が関係したのか、一部オーケストラのアンサンブルが「?」というところが数箇所あり、妻は気になったようでした。 残念なことに、なぜか曲の途中で休憩が入り、僕はそれでちと興ざめ。 アンコールはドヴォルザークのスラブ舞曲 第一番でした。



一昨日の10月8日火曜日は、日本オーストリア友好150周年の一環のイベントで、フジコ・ヘミングとAuner Quartet+Dominik Wagner(コントラバス)のコンサート。会場は楽友協会ブラームス・ザール。妻と二人で行って来ました。プログラムは以下の通り:

Franz Schubert: Impromptu for Piano G major, D 899/3
Frédéric Chopin: Etude for Piano C Minor, op. 10/12、Etude for piano in A flat major, op. 25/1
Polonaise for piano in A flat major, op. 53

Franz Liszt: Un sospiro. Concert work in D flat major、La Campanella

Wolfgang Amadeus Mozart:String Quartet in C major, KV 157

Franz Schubert:Quintet for Piano, Violin, Viola, Violoncello and Double Bass A Major, D 667, "Trout Quintet"

86歳のヘミング氏、初めて聴きましたが、とても魅惑的で音楽性の高い演奏は今まで聴いた、どの巨匠の演奏にも勝るとも劣らないものでした。プログラム最後のシューベルトの鱒もポピュラーで僕もとても好きな曲なのですが、あまりライブでは演奏されないので、コンサート聴いたのは初めて。若手弦楽演奏家のホープたちがヘミング氏を支えて一丸となった演奏には心打たれるものがありました。

フジコ・ヘミング公式サイト:http://fuzjko.net/

Auner Quartet HP: https://www.aunerquartett.at/

Dominik Wagner: https://dominikemanuelwagner.com/



2019年10月3日木曜日

今回の帰省で...



今回の帰省は両親の様子見が主な目的だったのですが、その合間に旧交を温める機会そして新たな発見がありました。

旧交を温めた:

まずは、沖縄のオーディオ仲間とも再会。皆さんお忙しい中、3連休の中日に集まっていただき嬉しかったです。ありがとうございました! このグループのオーディオ以外の共通項が「首里」であるというのも面白いなあと思っています。

そして、大阪から移住された友人でオーディオの大先輩のお宅への再訪。前回お邪魔した時から、クロックがGrimmに変わったことと、そして、細かな箇所で色々とアップグレードされているとのことでしたが,それらが見事に「シナジー効果」を生み出しており、主だった機器を変えなくてもこんなに音が向上するこか?ということで驚きました。あくまでも主観ですがオーディオというよりも生演奏を聴いているときのような気持ちで音楽を楽しめました。特に印象に残ったのは「The Roy Haynes Trio Featuring Danilo Perez & John Patitucci」のレコーディングのPattiucciのベースの音。弦を爪弾くアタックとボワーンという胴鳴りとのリアルなバランスと音量で、これはライブだと特に珍しい聞こえ方ではないのですが、オーディオでここまで再生されたのを聴いたのは初めてでした。


新たな発見二つ:



「Coffee Potohoto」:長女が去年の11月から今年の6月の間、母から沖縄料理を習う目的で実家に滞在していたのですが、そのとき教わった美味しいコーヒー屋があるからと、最近コーヒーに凝っているの僕に勧めてくれたお店。那覇市安里の栄町市場の中にあります。店主直接買い付けの古来種の希少豆フィリピンミンダナオ島カラサンスウィートを淹れていただきました。美味しかった! HPはこちらです:http://www.potohoto.jp/index.html
ちなみに、栄町市場は僕が子供の頃から殆ど変わらず昔の姿を保っているとても懐かしさあふれる場所です。


もう一つは、「Wolf Bräu(ウォルフブロイ)」。実家から徒歩10分程度のところに今年8月にオープンしたという、クラフト・ビール屋さん。ドイツ人のご主人がブロイ・マイスター。デュッセルドルフの地ビールであるAltをいただきましたが、蒸し暑い沖縄の気候でも飲み易いようにアレンジされたさっぱりとしたのど越しのよいビールでした。涼しくなるにつれて本格的なAltを造られるようです。FB ページはこちら:https://www.facebook.com/pg/WO.BRAU/reviews/?ref=page_internal 

このような場所はとても大切だと思いますので、皆さんご贔屓にしてあげてくださいね。僕も帰省するたびに飲みにいきます!