2019年3月22日金曜日

Jannie Jensen/Alexander Gavrylyuk Concert /ジャニーヌ・ヤンセン&アレクサンダー・ガヴリリュク コンサート 




さる土曜日、3月16日の晩は、妻とオランダのバイオリニト、Janine Jansen (ジャニーヌ・ヤンセン)のコンサートに行ってきました。会場は、コンツエルトハウス、モーツアルト・ザール。伴奏は、Alexander Gavrylyuk(アレクサンダー・ガヴリリュク)。プログラムは以下の通り:

Robert Schumann:Sonata No. 1 in A minor op. 105 for violin and piano (1851)

Sergey Prokofiev: Sonata in D major op. 94a for violin and piano (1943/1944)

César Franck: Sonata in A major  FWV 8 for violin and piano (1886)

アンコールはLili Boulanger Nocturne for violin and piano

2000年代前半、iTunes storeでクラシック・ダウンロード一位の売り上げを記録し、イギリスの Independent紙にダウンロードの女王とまで書かれたJansen (こちら)。彼女のレコーディングには特に感ずるところがあまり無くて、コンサートに行ったことは無かったのですが、友人でもある、スエーデン出身の指揮者の方が、彼女のライブはとても良いよと教えてくれたので楽しみにしていました。

伺っていたとおりに素晴く、ダイナミズムちやさしさを兼ね備えた円熟した解釈の演奏だったと思いました。特にフランクは白眉であったともいます。

相方のGavrylyukのピアノも同等に素晴らしく、音楽的にも相乗効果を演出していたと思いました。

Janine Jansen のHP: https://www.janinejansen.com/ 

Alexander GavrylyukのHP:https://www.alexandergavrylyuk.com/

Alexander Gavrylyukの略歴:https://www.japanarts.co.jp/artist/AlexanderGAVRYLYUK 
(日本のエージェントのページ)


2019年3月19日火曜日

Brodsky/Baryshinikov (ブロツキイ・バリシニコフ)



妻と共に、ミハイル・バリシニコフの一人芝居、「ブロツキー/バリシニコフ」を観にいってきました。会場はMuseumsQuartier のHalle E。この一人芝居は ロシア出身のノーベル文学賞作家、ヨシフ・ブロツキーの詩を元にラトビアを代表する演出家アルビス・ヘルマニスがバリシニコフために書いたもの。

当時まだ婚約中だった妻と2人で観た「 ホワイトナイツ/白夜」でバリシニコフのファンとなり、1989年にニューヨークに引っ越して直ぐに観たのが、彼が一人芝居で演じたカフカの『変身』。90年代前半、怪我でバレエからモダンダンスに転向した彼が監督・出演したホワイト・オーク・ダンス・プロジェクトの公演が彼を生で見た最後でした。子供が出来る前のことです。

今回、この公演のことを知ったときにはすでに切符が売り切れていてがっかりしていたのですが、運良く追加公演があり何とか観にいけました。

この一人芝居はブロツキーの詩をバリシニコフが朗読し、また、作家自信の朗読の音声にあわせて、彼が振付を演じるというもの。およそ90分。彼の存在感・カリスマ性は衰えておらずそれだけでも惹きこまれました。朗読はロシア語。ドイツ語の字幕だったのでそれらの詩を十分にわかったとはいえ無かったのが残念。判っていたらもっと感激できたと思います。 家に帰って妻と読まれた詩の英訳をネットで探して読んで、再度感銘を受けた次第でした。



2019年3月16日土曜日

スピーカーの試聴 その2 Haigner社 Tau


ウィーンでのオーディオ友達のノベルトさん (こちら)使用のスピーカーを作っている
Haigner社の商品で僕の手に届きそうなものはどれかな?と相談したら、『Tauがいいんじゃない? ちょっと無理できるならBetahornはもっといいよ』との答えで、早速試聴をアレンジしてくれました。同社主宰のDavid Haigner さんがTauはいま完成品の在庫が会社にないから、自宅にある自分用のものを聴きにいらっしゃいお招きを受けたとのことで、お言葉に甘えてダビッドさんの自宅に伺ってきました。2月20日のことです。

上の写真で、いわゆる普通のスピーカーの形をしたのが、Tau。その後ろにある、まるで流しを縦につけた洗面台のようなものが、Betahorn。ノベルトさんのGamma Hornと同じくホーン部分はコリアン削り出しであるとのこと。Betahornはネットワークの改良プロジェクト中なのでそれが出来上がってから聴いて欲しいと、今回はTauのみを試聴しました。

まえにも書きましたが、ダビッドさんは、本業が音響エンジニアでウィーン市役所、市立コンサートホール、アルベルティーナ美術館などのPAシステムの構築・導入の実績を持ち、ウィーンの幾つかの大学でも教鞭をとっている方です。

上流のシステムが良かったということもあるのでしょうが、とにかく情報量・透明感が物凄いスピーカーであるという印象を受けました。自らの主張・色付けがほぼ皆無で、音源・上流機器の違い・変化がはっきりと判りつつも、高い音楽性が保たれて、悪い録音でも聴き辛くならないところはさすがでした。『うーん、欲しいかな?』と僕が言うと、『まずはBetahornを聴いてからだね』とノベルトさん。3月末~4月上旬ごろに再会する約束をしてダビッドさん宅を後にしました。 


ちなみに、この日持参した、音源で特に評判が良かったのが下の3点でした:

(アマゾンより引用:https://amzn.to/2NQvlE4
今まで聴いた中で一番好きなチャイコフスキーヴァイオリン協奏曲のCD。音もかなり良いほうだと思います。ダビッドさん宅で聴いたときにソロが入る部分とオケだけの部分の録音のミックス、マイクの位置などの違いがはっきり判って、目から鱗の経験をしました。それでいて、音楽的に惹きこまれるところは、デビッドさんのシステムの凄いところだなと感激。最近なぜかチャイコフスキーに嵌っているといっていた、デビッドさんはこの演奏が気に入ったようで、僕も買うからといってカバーの写真を撮らせてねと言ってパチリ。

(アマゾンより引用:https://amzn.to/2H6e1KD

去年9月に帰省で、オーディオの大先輩宅に伺った際に(こちらに聴かせていただいたCD。5曲入ったEP版ですが、ライブ・バージョンの「Somewhere over the Rainbow (虹の彼方に)」が音楽的にもオーディオ的にも凄く、ファンの歓声と喧騒に包まれ、まるで会場にいるような音場感のなか、エイモスの(静かに)という「shhh 」で静まり返った観客に向かって、ため息のように囁くトーリの歌声とそれとは対照的にガツーンと来る力強いピアノのソロパートが素晴らしく、そのリアルさに鳥肌がたちました。ウィーンに戻って早速、そのCDを購入、早速期待に胸を膨らませてかけましたが、我が家のシステムから聞こえてきたトーリの歌声は記憶にあったものからは程遠いものでした。デビッドさん宅では音場感とピアノは素晴らしかったですが、歌声は沖縄で聴いたものが良かった。凄くレベルの高いシステムでないと、この3つは揃わないのでしょう。

(アマゾンより引用:https://amzn.to/2NNYtLO


以前、ノベルトさん宅でもかけてもらったこのCD。ダビッドさんは直ぐに『これはペアマイクのみでの録音だね』、『きっと会場も音がいいところなんだね』とさすがは音響エンジニア、『ペアマイクでこれだけ素晴らしい音にピアノを録音できる技師はウィーンにもいないね~素晴らしい!』との感心されていました。

ダビッドさんが説明してくれたところによると、ホーン型は聴き手がレコーディングの場に入っていくような感じ、それ以外のスピーカーはレコーディングの現場が部屋に入ってくる感じに聴こえるものなのだそうです。Betahornの試聴が楽しみです。と、言うわけで、パート3にも乞うご期待。

Haigner社のサイト:http://www.haigner.com/

本記事で紹介したCDです。





2019年3月12日火曜日

Nguyên Lê Quartet Concert ・グエン・レ カルテット コンサート


今週に入り、ウィーンは冷え込んで気温は一桁と連年並みの気候に戻りました。

さて、さるの日曜日 (3月10日)は、再び画家の友人(こちら)と一緒にPorgy&Bessで行われたグエン・レ カルテットのライブに行ってきました。グループのメンバーは以下の通り:

グエン・レ (Nguyên Lê )  ギター(日本では、グエン・レと表記されているようですが、コンサートでの自己紹介を聴くとヌエン・レの方がより正確かもしれません)

イリヤ・アマール(Illya Amar) ビブラフォン

クリス・ジェニングス(Chris Jennings) ベース

ジョン・ハッドフィールド(John Hadfield) ドラムス・パーカッション



新作「Streams」の曲を主としたプログラム。今まで聴いた、グエン・レのアルバムは、ワールド・エスニック音楽性を前に打ち出しモノが多かったのですが、この日は、ジャズしかもフュージョン/クロスオーバー色が強い感じの曲が多かったです。グエンのギターも超絶技巧でギンギンに弾くところが多く、70年代後半のリー・リトナーやジェフ・ベックに憧れてて頃がある僕にとってはそれがとてもカッコよくてしびれました。

変わった曲では、バッハ。『次はゴールドベルグ変奏曲の第25変奏です』 とのアナウンスでどんな風に料理するのかと期待をしたのですが、わりと普通でした。



コンサートの終了後、最新作のLPを買ってサインしてもらい、強い北風が吹きつけるなか、意気揚々と帰途に着きました。

グエン・レのアルバム (個人的に面白いと思ったのも):