2019年5月29日水曜日

Yo-Yo Ma Concert / ヨーヨー・マ コンサート



ウィーンは、連日 雨模様で日本の梅雨時のような感じです。今日の気温は最高が13度と相変わらずレインコートのお世話になっています。昨日 (5月28日火曜日)は、帰省から戻ってきた妻とヨーヨー・マのコンサートに行ってきました。会場は楽友協会大ホール。プログラムはバッバ無伴奏チェロ組曲全曲。

このコンサートは去年8月に3度目の録音となるバッバ無伴奏チェロ組曲全曲のレコーディングを発売したヨーヨー・マが立ち上げたプロジェクトで、2年間で世界36箇所で休憩なし・退場なしに組曲全曲を演奏し、それぞれの街で、社会・文化に貢献するパフォーマンスをするというものです。

3度目の録音が、ヨーヨー・マがバッハ無伴奏チェロ組曲を弾き始めてから60年の節目を記すべく行ったものであるとのこと。マが4歳でチェロを始めた際に、音楽教師だった彼の父親は、バッバ無伴奏チェロ組曲を毎日一小節づつ覚えて・弾けるように教えていったという逸話があります。

僕は、マのレコーディングを3組とも持っています。あくまでの個人的な意見なのですが、1983年の最初の録音は自由奔放に自らのスタイル・解釈が前面に出たもの、1997年の2回目の録音は原点回帰、最新の録音は彼がこの曲に対する一つの境地に至ったものであるとの印象を受けます。どれもそれなりに気に入っている録音ですが、一番の思い入れがあるのは2回目の録音。巡り合ったのは、アメリカ在住のときに家が火事にあって仮住まいをして頃で、私たち家族が癒されたCDであると同時に家族揃ってバッハとヨーヨー・マのファンとなるきっかけを作ってくれたCDでもあるからです。

さて、肝心のコンサートですが、その素晴らしさは言葉では表せません。6曲を通してしみじみと心に染み入る物語を語ってくれていると言う印象を受けました。


アンコールのアナウンスするヨーヨー・マ
アンコールは、パブロ・カザルスが自ら演奏するためにアレンジしたカタルーニャ民謡『鳥の歌』(El Cant dels Ocells)。ヨーヨー・マは曲を紹介するときにカザルスのおかげで無伴奏チェロ組曲がみんなに演奏されるようになったと、この曲を紹介していました。




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