2016年10月15日土曜日

Burson Audio Soloist Pre-/ Headphone Amp ・バーソン・オーディオ・ソリスト プリ/ヘッドホンアンプ




一年半ほど前、カナダのDIYオーディオマニア向けの通信販売ショップ、パーツコネクションが生産完了に伴う在庫整理と称して4割引で売っていたもの。録音技術をイギリスかオランダの大学で専攻したいと言っていた、次女のために購入。妻には、『…自分が欲しくて買ったんでしょう?』と散々言われましたが、娘はこれに、キットで自ら作ったいわゆるチップアンプとMonitorAudioのRadius 90をつないで彼女のマイ・オーディオとして聴いていていました。とりあえず進学先には持っていかず家に置いておくとのことだったので、ちょうどプリアンプのパーツをアップグレード(詳細後日)をしている間、使ってみようと思いメインシステムのプリアンプと入れ替えました。

バーソン・オーディオは、オーストラリアのオーディオ・マニア仲間が趣味が高じて立ち上げたブランド。プリ・ヘッドフォン・アンプ以外にも、パワーアンプ、ディスクリート・オペアンプ等を作っているブランド。彼らのこだわりは、高級パーツ、部品数を少なくしたシンプルでICを使わないディスクリート回路で音のよい製品をリーズナブル価格で提供すること。Solist は たった21一個のパーツで構成されたフルディスクリート・純A級出力段に加え抵抗切り替え式のステップアッテネーター等の購入パーツが採用されている価格不相応な贅沢さ。内部の写真はこちらをご覧ください:
http://www.6moons.com/audioreviews/burson9/2.html

音を出してみると、想像が裏切られる(笑)ほど凄い音の良さ。正直言ってショックで唖然としました。だって、Solistは定価でも、メインシステムのAudioNoteKitsのL3 プリアンプキット価格の半額程度。今までアップグレードに投資したパーツ代を考えると、Solistが何台買えるのか? それでいて、Solistは辛く観てもL3の80%の音質は確保できている!こういうときには、オーディオマニアをやめたくなってしまいますよね。でも、ここは腹をくくって、L3の部品アップグレードは延期し、Bursonをじっくりと聴いてみることにしました。

L3は真空管増幅トランス出力型でBursonは半導体プリアンプ。まず驚いたのはSolistの音が豊かで滑らかであること。音楽的にまとまりのあるとてもバランスのよい自然な音です。聴感上S/N比はL3より上。そのせいか、録音されているエコーやホール・トーンがより明瞭にきこえます。低音は力強さが増した感じですが音源によってはちょっとツーマッチな感じがしたこともありました。バイオリンは時々音が細めかなとも思いましたが、全体的にボーカルやクラシックやジャズのアコースティック楽器構成のレコーディングが特によく、ロック・ポップスなどエレクトロニック楽器によるレコーディングは若干ざらつきが気になることも多かったです。下手な真空管プリアンプより真空管らしい音がするような気がしました。部品数の少なさなら、L3も負け無いけど、コンパクトな個体のショートシグナル・パスが効いているのかL3とはやや違った観点からの情報量の多さを感じました。

Soloist は生産完了のようなので市場在庫品か中古品になってしまいますが、手頃な出物があればサプ用にでも購入をお薦めしたくなる稀に出てくるお手頃価格の特別な逸品だと思いました。


日本ではこちらがバーソン・オーディオの現行製品を扱っているようです:  http://www.aiuto-jp.co.jp/burson/

バーソン・オーディオのホームページ:https://www.bursonaudio.com/

同社HPSoloistのページ:https://www.bursonaudio.com/products/soloist/




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