2016年7月14日木曜日

今聴いている音楽ーバッハ無伴奏ヴァイオリンのためのソナタとパルティータ・ヒラリー・ハーン



今回の帰省で、よく聴いているCD。沖縄に着いてからなぜかバッハの器楽曲ばかり聴いています。他のCDには手が伸びません。他のCDだとなんかイガイガと気に触る感じがするのです。バッハだと自然に音が耳に入り、音楽に身が包まれる感じがします。今回の帰省は色々とあるので、自覚はないのですがストレスが溜まっているのかもしれません。

このCDは、数年前父が突然、クラシックを聴きたいが何を聴けばいいかと訊かれ、ちょっと驚いた僕は、じゃあ、アマゾンで何枚が見繕って注文しておくからね、と言って買ってあげたCDの中の一枚。当時、80代後半だった父にとって初めて保有するレコードだったのではないかと思います。父は、自ら自分は音痴だと語ってくれことがあり中学校(旧制)の頃、合唱する際に音楽の先生に『…お前は、口だけ開け閉めして声を出さなければ甲をやる…』と言われて以来、音楽が嫌いになったとのこと。母はそれと対照的で、小学校高学年の頃からバイオリンを弾いており、僕が子供の頃の記憶にも、バイオリンを練習していた母の姿を思い出すことができます。僕が高校生の頃、芸術科目で音楽を選択、先生は母と親しかった高校時代の同期生の方で、入学後初めて受けた歌の実技の試験の際に『君はお父さん似か、お母さん似か…』と訊かれ、歌い終わった後、『…お母さんの血を受け継いだようだね…』と言われた時のことを今もはっきりと覚えています。

ヒラリー・ハーンのバッハ無伴奏のCDは彼女17歳の時のレコーディングで、デビュー作。全曲版ではなくパリティータ2番・3番、そしてソナタ3番のみ。何度、聴いても素晴らしく感じられ、飽きることはありません。このCDを聴くと音楽の神童というのは現在にも存在すると思わざるをえません。僕が個人的に知っている友人・音楽家の方々でこのレコーディングを聴いたことがある人はみんなこのCD・演奏を褒めます。先日もウィーンで知り合ったバイオリニストの方と話していて、たまたま僕が持っていて、彼が聴いたことがないというバッハ無伴奏CD数枚お貸しすることになり、このCDもその中の一枚でした。とても気に入ったようで、CDを返してくれた時に、ヒラリーのだけはもう少し貸しといてねと頼まれました。彼は音楽家仲間にもヒラリーのことを訊いたようで、彼曰くヒラリーは、ほぼ完璧なテクニックと素晴らしい音楽性、そして一緒にツアーをするオーケストラの面々にチョコレートを差し入れたり、冗談を言って愛嬌を振りまいたりと謙虚で明るく朗らか人柄も相まって評判が高く人気があるとのこと。

そんな彼女のデビューCD、17歳のアメリカ人バイオリニストの弾く無伴奏なんて…という聴かず嫌いの方も(僕も初めはそうでした)、是非一度聴いてみてください。



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