2014年1月10日金曜日

Weingut Payr - オーストリアの美味しい赤ワイン




先週末(1月4日土曜日)行ったWeingut Payr。ウィーンに越してきてからから大変お世話になった職場の先輩の方に教えて頂き、ご夫妻、我々夫婦4人で行ってきました。ウィーンから南西に車で30分ほどいったところにあるCarnuntum (カルヌントゥム)地域にあります。ここはローマ時代のパンノニアの一部でローマ帝国の軍隊の駐屯地があった場所でその頃の遺跡でも有名。

ワイン生産地域としてのCarnuntum (カルヌントゥム)は、白ワイン中心のオーストリアの中では珍しく赤ワインに力をいれている所。中央ヨーロッパで従来から多く栽培されているBlaufränkisch(ブラウフレンキッシュ) とこの国で交配してつくられたZweigelt(ツヴァイゲルト) が主要な葡萄。Payrも例外ではなく生産されているワインの殆どが赤でしかも質の高いものに力をいれているとこと。オーナーRobert Payr氏自らのホストで12種類ほどテイスティングさせていただきました!

僕達にとってはとくにPayr独自に複数品種の葡萄をブレンドして作ったワインが個性的で味に深みもあって美味しく感じられました。Robertさんは赤ワインにおけるタンニンの重要性を強調されていました。ワインにもその信念が反映されており、グレードが上がるほどタンニンがはっきりと味わえました。しかし不快感が全く無く、タンニンが明瞭でかつベルベットを思い浮かべるスムースさを兼ね備え、これが葡萄果実の味と絶妙に混ざり合った類稀なものでした。

一般的にオーストリア産の赤ワインは美味しくはあるもののフランスやイタリアのものには劣る印象があります。でもPayrの赤は今まで試したオーストリアの赤ワインでは最も美味しかったワインの一つで、他国のものとも充分に張り合うことが出来るのではないかと思いました。

先輩ご夫妻はブラウフレンキッシュ、ツヴァイゲルト、メルローがブレンドされBuehlと名付けられたCuvéeを一ダース、僕たちはオーストリア/ハンガリー帝国の皇帝ホフスブルグ家のワインのための葡萄を栽培していたSpitzerbergの畑でつくられたブラウフレンキッシュだけを使って作ったSpitzerberg Reserve Carnuntum Blaufränkisch とBuehlを3本づつ買って、Robertさんにお教えていただいたレストランへと向かいました。

買ったワインはすべて2009年ものでPayrのいわばフラグシップ銘柄。Robertさんによるとこの年はどの品種の葡萄も出来が良かったバランスのとれた年であったのだそうです。でも2010年は全くダメで樽に貯蔵されているワインは自分たちの為(サンプル/レファレンス用)に三百本ほど瓶につめて残りは破棄する予定だとのこと。大変ですねといったら、良くない物はどうせ売れ残るしワイン作りとはこんな物だと淡々とした答えが帰ってきました。

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オーストリアにはワイナーが多く、そのほんとが気候的に葡萄の栽培に適したウィーンが位置するオーストリア東部に集まっています。一般的にオーストリアワインはあまり知られていないようで我々もウィーンに越してくるまではオーストリアのワイン(特に白)がこんなに美味しいものであるということは知りませんでした。

オーストリアのワイナリーの多くは家族経営で小規模、卸業者や小売店を通さず直接販売しているところがかなりの割合を占めていると見受けられます。ウィーンは世界的にも珍しい都市圏で葡萄栽培とワイン作りが行われている街で、市内だけもかなりのワイナリーがありますが車で一~二時間足を伸ばせばオーストリア内のほとんどのワイン産地に行くことができます。

この様な環境なので我が家でもワインを買う際にはお店で買うより観光を兼ねてワイン生産地域に出向きそこのワイナリーで買ってくることの方が多いです。

本を読んだり、人に聞いたりとワインに関して基礎的な知識はもっているものの味に関しては単に自分の好みで美味しいかそうでないかということしかいえませんが備忘録を兼ねてワインのことも時々このブログに書いていこう思います。

Weingut PayrのHP:http://www.weingut-payr.at

オーストリアワインマーケティング協会のHP、オーストリアのワインのことなら、葡萄の品種、生産地域などここでだいたいの情報を得ることが出来ます(日本語):http://www.austrianwine.jp/

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