2019年1月19日土曜日

Valery Gergiev 指揮 Mariinsky Orchestra コンサート チャイコフスキー交響曲全曲

1月12日 土曜日

中国からウィーンに着いたのは、1月12日土曜日早朝午前6時。なぜこのような行程にしたのかというと、この日の晩から3日連続で行われるヴァレリー・ゲルギエフ指揮・マリインスキー管弦楽団によるチャイコフスキー交響曲全曲演奏ミニシリーズ・コンサートのチケットを買ってあったからで、今回を逃すと現役のロシア出身の指揮者では最高峰ともいえるゲルギエフ率いる、これまた今のロシアのトップにあるといえるオーケストラによるチャイコフスキー交響曲全曲を演奏するコンサート は恐らく聴ける機会が無いと思ったからです。コンサートに合わせて日程を決めるとは...と妻には呆れられましたが...


と言うわけで、1月12日 土曜日、1月13日 日曜日、1月14日 月曜日の晩は、ゲルギエフ指揮・マリインスキー管弦楽団に妻と二人でいってきました。会場はウィーン・コンツエルトハウス大ホール。 プログラムは以下の通り:

1月12日 チャイコフスキー交響曲1番、6番 
      (アンコール無し)

1月13日 チャイコフスキー交響曲2番、5番
      (アンコールは、エフゲニー・オネーギンのポロネーズ)

1月14日 チャイコフスキー交響曲3番、4番 
      (アンコールは、くるみ割り人形のロシアの踊り)


1月13日 日曜日
結論から言うと、この3日間に亘るミニシリーズはそのどれもが自分が今までいったコンサートの中ではトップ10に入ると思われる素晴らしいものでした。最初は呆れていた妻も、旅も疲れも時差ぼけも吹っ飛んだように聴き惚れていた様子で、最終日の月曜日のコンサートの後に、これはいままで行ったコンサートの中で一番良かったかもしれないというほど感激ぶりでした。

オーケストラは、他の欧米のオーケストラと比べると人種がより多様で最も女性が多かった。それに、若いミュージシャンが大多数で、そのせいか真摯な姿勢と演奏することの喜びが湧き出るように伝わってくるようでした。指揮台を使っていなかったゲルギエフの指揮も若い音楽家たちを奮い立たせて彼らのエネルギーと実力を十二分に引き出しているという印象を受けました。

特に馴染み深い。6番「悲愴」に関して言うと、うつ病気味で自殺願望もあったとも伝えられるチャイコフスキーが、その葛藤を表している曲であるという、解釈もあるようですが、ギルギエフの指揮は、正にその葛藤を語り伝えているという印象を大いに受け、とても感動しました。

6番と同じぐらい好きな4番は、とてもダイナミックで飛び跳ねながら走るような躍動感に満ち溢れた演奏。 

その他の曲もそれぞれ、曲のエッセンスが前面にでてくる文句の無い出来で、自らのスタイルよりも、演奏家たちが汲み取ったであろう作曲家の意図を優先させているともわれる演奏で3日間、飽きも疲れも全く感じさせない、稀有なコンサートであったと思いました。

蛇足ではありますが、4,5,6番は、それぞれレコード・CDを数枚もっていて、3曲とも好きな曲で6番はライブでも何度か聴いたことがあります。しかし、正直いって1番~3番はあまり馴染みが無く、事前に聞いておこうかとQobuzで検索するもレコーディングも少ないのには驚きました。

1月14日 月曜日



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