Angela Hewitt/アンジェラ・ヒュイーット(Hyperion)
カナダ出身でロンドンを拠点に活躍するピアニスト。イギリスのクラシック音楽雑誌Gramophoneが2012年まで毎年出版してきたクラシックレコーディングのガイド「The Gramophone Classical Music Guide」ではグールド(81年録音)と並んで常にトップの評価で推薦されているCDです。言葉ではうまく表現できないのですがグールドの演奏とは全く違ったニュウアンスで静かにバッハの世界が展開されていきます。 まだアメリカにすんでいた頃、彼女がゴールドベルグ変奏曲全曲を演奏したコンサートに行ってその演奏に魅せられて以来のファンです。
Simone Dinnerstein/シモーネ・ディナースタイン(Telarc)
米国生まれのピアニストのデビューCD。アメリカではクラシック界稀な大ヒットで発売翌週にはビルボードクラシックチャートの一位にランク。New York Times, Los Angeles Times 紙等で2007年ベストクラシックレコーディングに選ばれました。34歳(当時)でブレークした一児の母のシンデレラストーリーも話題となりました。感情溢れ、心に響き、気が落ちつく演奏。『...絵を描くときに絵の具の色合いを少しづつ変えていく様に、リピートの度に曲を演奏する色彩も少しづつ変えてく...』と見学した公開マスタークラスで彼女はアドバイスを与えていましたが、それを実践したかのような色彩豊かに演奏されたゴールドベルグです。
Celine Frisch /セリーヌ・フリッチ(Alpha)
Andreas Strainer 等のもとで学んだフランス生まれのチェンバロ奏者。古楽器を使いつつも表情豊かで現代的なミュージックセンスに溢れている素敵なレコーディングだと思います。 僕はこれを聴いて彼女のファンになりました。チェンバロからこんなに変化する音色が出せたのかと思わせる素晴らしい技術とそれをもらすことなくCDに収めた素晴らしい録音です。日本・英・米では絶版になっているようで残念ならがプレミアムがついていますが アマゾン・ドイツamazon.de ではまだ普通の値段で買えるようです(今日現在)。
Pierre Hantai/ピエール・アンタイ (Opus 111)
もう一人のフランス生まれのチェンバロ奏者の最初の録音(1992年)。グスタフ・レオンハルトに師事。チェンバロらしいキラビやかな音でどちらかと言うとたんたんとした古典的なイメージを受ける演奏です。バイオリンを習っている下の娘がまだ幼稚園生だった頃なぜがこのCDを気に入ってせがまれてよくかけていた思い出があります。久しぶりに聞いてみるとグールドの影響を多大に受けているのではないかと思える印象を受けました。