2013年6月29日土曜日

カメラをかった!


とても久しぶりに新しいカメラを買いました。 一年間悩み抜いたあげくの決断です。ユーロで給料をもらっている僕にとっては円安のおかげで、ヨーロッパで買うよりだいぶ割安に買えました、早まらなくてよかったです :)

ニコンのD700といわゆるプロ・ズームを3本+単焦点レンズを数本もっているのですが重くて持ち歩かず宝の持ち腐れになっているのでオリンパスのOM-D EM-5には発売以来とても興味がありました。レンズも色々と欲しいけどとりあえずは、旅行・ハイキング用がメインの使用目的であることもありパナソニックの14-140mm F3.5−5.6 を購入。最近発売のレンズで店員さんによるとオリンパスの14-150mmよりよくてお勧めとのことでした。7-14mm も欲しかったのですがそれは在庫が無くいつ入るかもわからないとのことでとりあえず保留。ウィーンに戻るまでに手に入ると良いのですが...。

OM-D EM−5 は 今まで使ってきたカメラとはだいぶ使い勝手の違うカメラなのでまだ説明書を手放せません。


2013年6月26日水曜日

武神館


武神館本部道場
一時帰国で午前8時に日本に到着。成田から家内の実家に着いてすぐに目黒から千葉県の野田市へ。娘達が習っている古武道/忍法の武神館の本部道場があります。たまたまウィーンの彼女らの先生が修行/稽古に来ており、その先生の日本滞在最終日であったので娘達はどうしても当日にそこでの稽古に行きたいと...。娘達は東京での移動に不慣れなので僕が引率。実は一年半にも宗家、初見先生の稽古に娘達をここまでつれて来たことがあります。

僕は2時間半ほどの稽古を見学。見るだけでも面白くまた先生達のお話もとても興味深いものがあります。それぞれの道でそれを究めた人たちに共通する達観した見識/造詣深い内容で穏やかな自信に満ちています。稽古に来ている人々のほとんどは外国人、特に欧米・オセアニアからの来ている人達がほとんど。話を聞くと休暇を取って毎年2〜3回2週間ほど来るとのこと。95%以上が男性。娘達以外はみんな有段者でちょっと場違いな気もきますが上級者の人たちの稽古ぶりを見るだけでもためになるのではと思っています。 

武神館に関しては偶然ウィーンで知りました。日本ではほとんど全くと言ってよいほど知られていません。これはウィベディアの日本語と英語のエントリーの差を見れば海外での関心の方が高いことがよくわかると思います。さらに日本では忍法というと変な誤解もあるようですがこれは大変残念なことだと思います。武神館で教えていることはスポーツ化された武術ではなく、実戦的なものであり護身術としてもとても役に立つものだと思います。実際に、娘達が通うウィーンの道場の有段者たちの間では、強盗に襲われて身を守る際に相手の腕を折ってしまい逆に告訴された、財布を狙ったスリを取り押さえて警察に渡した等という武勇談に事欠きません。アメリカでは軍隊の一部・警察機関等でも採用されているようです。技も古来の琉球空手などに通じるところもあり、日本古来の武術の伝統と技を保っている流れの一つだと思います。僕ももっと若い頃に知っていたら入門していたと思います。このようなものこそクール・ジャパン戦略などの一環として絶やさない援助が必要だと思います。

2時間半ほど稽古の後、ウィーンの先生と一緒に有楽町ガード下の焼き鳥屋へ。娘達も初めての経験でみんなで焼き鳥/串焼きに舌鼓をうち、それぞれ帰路につきました。時差ぼけと疲れでフラフラな僕は嬉々として歩く娘達をみて体力があるな〜と関心しました。

武神館に関して:ウィキペディア(日本)ウィキペディア(英語)

娘達が通うウィーンの道場のサイト:http://www.ninpo.at/



2013年6月23日日曜日

ボッシュ、ブリューゲル、ルーベンス、レンブラント


いつでもいけると高をくくっていたアルベルティーナ美術館でのボッシュ、ブリューゲル、ルーベンス、レンブラント直筆、ペン画/デッサン画展。6月30日まででしかも一時帰国の出発を控えていたのですが、画家の友人の是非見るべきと進言もあったので急いで駆け足でみてきました。

16世紀書かれたブルーゲルのペン画、ファンタスティックでちょっとシュールでした。

こんなのも
無理して見に行っただけの価値はありました。最近のトレンドとしてフラッシュさえ使わなければ写真撮影OKという美術館が増えてきており、アルベルティーナもその一つ。もちろん展示によっては撮影に制限がある場合もありますがこの展示はOK。5百年近く前のものがとても良い状態で保存されていることも驚きでした。



同時に開催されていた Gottfried Helnwein (ゴットフリート・ヘルンヴァイン)の回顧展。とてもインパクトがあるものでした。いままで知らなかったアーチストですがとても考えさせられるアートで、もっと早く知っていればよかったと思いました。とても深刻な内容とメッセージがどう見ても写真としか見えない彼のハイパー・リアリズム技法によって生理的・感情的にガツーンときた作品群でした。

ウィーンの美術館で驚くのはあまりにも豊富で類いまれな蔵物の量。特に16〜20世紀初頭の画家に関しては画家から当時の皇帝家が直接入手してものがほとんどです。これらのものが2回の大戦で戦災を免れたということも特筆に値すると思います。特に第2次世界大戦ではヒットラーに没収された多くの美術品が連合軍進軍に参加した美術研究者たちによって破壊の危機から救われました。その話は、Robert Edsel著 「Monuments Men」という本に詳しく書かれています。とても面白く興味深いお話で、ジョージ・クルーニー監督主演のオールスターキャストで映画化がすすでいるようです(今年末か来年早々に公開予定とのこと)。

アルベルティーナ美術館HP (日本語サイト):http://www.albertina.at/?rel=jp

Gottfried Helnwein HP (日本語サイト):
 http://japan.helnwein.com/kuenstler/kuenstler/home.html 

Monuments Men (作家の公式サイト):http://monumentsmen.com/


2013年6月22日土曜日

ピアノ科学生のコンサート

プライナー音楽院小ホール

ここ数日35度を超えるとても暑い日々が続いています。ウィーンではクーラーが普及していないので尚更大変です。

6月17日月曜日にはプライナー音楽院のピアノ科の学生さんのコンサートに妻と次女と行ってきました。当学院で教鞭をとっているピアニストのYukari Kojeder先生のご招待。この音楽院はウィーンにある他の音楽大学とは違って子供からお年寄り、初心者からプロを目指方まで幅広い層に門戸を開いている学校で、主に個人授業が中心です。 この日のコンサートは若い世代の異なるレベル学生さん達の演奏を楽しむことができました。皆さん、レベルに応じてすばらしいパフォーマンスでした。

この日はまた、特別ゲストで新進気鋭のプロ・バイオリニストのYury Revich (ユーリー・レヴィッチ)さんが演奏、伴奏はKojeder先生。弱冠21歳のRevichさんは楽友協会、カーネギー・ホール、スカラ座など世界の名立たるホールで既にデビューされています。アンコールを含め4曲演奏したですが、特にサラサーテのチゴイネルワイゼンで彼の音楽性が惜しむことなく発揮されとても感激しました。彼自身の解釈による斬新でスリリングそして観客を音楽に惹きこみ魅惑させる演奏。ポピュラーで聞き慣れた曲に新しい息吹を吹き込んだかのようなすばらしいものでした。Kojeder先生の伴奏もそれを見事に受け止め、引き立たせたものでした。Revichさん今後の活躍がとても楽しみです。

2013年6月18日火曜日

Franz Welser-Möst指揮、Wiener Hofmusikkapell (ウィーン・ホフムジーク・カペレ・ウィーン宮廷楽団)コンサート

昨日のウィーンは気温が31度の真夏日。今日はそれ以上に暑くなるとの予報。2週間ほど前まで日中最高気温が10度前後の日々が続いていたことが信じられません。

去る6月15日土曜日の午後にFranz Welser-Möst指揮のWiener Hofmusikkapell (ウィーン・ホフムジーク・カペレ・ウィーン宮廷楽団)のコンサートに家族で行って来ました。会場は楽友協会大ホール、プログラムはシューベルト未完成交響曲とミサ曲第6番 変ホ長調(D. 950)。このブログではもうお馴染みとなったテノール歌手のRainer Torst (ライナー・トロスト)さんもソリストとして出演。

 
この日はちょうどレインボー・パレード(ゲイとレズビアンのパレード)の日でもあり、午後3時半開演のコンサートに行く途中、楽友協会から通り2本離れたリングシュトラーセ(通称リング)はお祭り騒ぎの真っ只中。



パレードを後に楽友協会に着いたらちょうどウィーン少年合唱団が楽屋入りをしているところでした。Wiener Hofmusikkapellは、ウィーン旧王宮の宮廷礼拝堂(Hofburgkapelle)で演奏する楽団。主にウィーン・フィルから選ばれたメンバーによる管弦楽団、ウィーン少年合唱団、ウィーン国立歌劇場合唱団から選ばれた男性メンバーにより構成されています。この楽団に選ばれるということはウィーンではとても名誉なことだとのことです。ウィーン少年合唱団はもともとこの宮廷楽団の一部であり、シューベルトも幼少の頃はその一員であったこともあり、作曲家になってからはその指揮をしたこともあったそうです。

この日の演奏、未完成交響曲は出しから完全に音楽に惹きこまれ、すべてが噛み合ってマジカルな何かが生まれた特別なパフォーマンスだったと思います。休憩のあとのミサ曲も心に響く演奏、未完成が特別だったので期待が膨らみ過ぎました。それがなければもっと大感激だったとおもいます。ウィーン少年合唱団の透き通る歌声、一流のソリスト達、そしてウィーン選りすぐりの器楽奏者と男声合唱団、いわばウィーン音楽界のドリームチームによるシューベルト。我々にとっての今シーズン最後のメジャーなコンサートにふさわしい素晴らしいコンサートでした。



Wiener Hofmusikkapellの公式ホーム・ページ:http://www.hofburgkapelle.at/

2013年6月15日土曜日

First Aid Kit (ファースト・エイド・キット)

最近うちで娘達がよく聴いているスエーデンのフォーク・デュオ、First Aid Kit。 教えてもらい僕もとても好きになりました。お薦めです。

 Lions Roar、最新アルバムのタイトルソング


アメリカのラジオ局でのスタジオライブのビデオ23分程ですが是非ご覧下さい。


First Aid Kit のCD、LPも出ています:



2013年6月12日水曜日

Audirvana Plus 1.5




Audirvana Plus 1.5.1 をここ10日ほど使っています。Direct Mode の1.4が出た時も音が凄く良くなったと思って驚きましたが、この1.5もそれ同等の改善でまだこんなに良くできるのかと驚きました。1.4よりも情報量が大きく増えたとことがはっきりと判ります。質感も向上しとくに低域の質感がより良くなったと思います。レコーディングによっては、こんな音が入っていたんだと今さらながらの再発見も。とくに優れた音質のレコーディングの再生音質の向上には目を見張るものがありました。 

ただ、レコーディングの粗もより良く解るのでちょっときつめの音のレコーディングでは1.4.8よりも多少煩く感じるようになったとも否めません。バイオリンの線が細めになったかな?と思われるレコーディングもいくつかありました。それでも1.4.8と聴き比べもしてみると、音のリアリティのレベルがハッキリと違い、もう後戻りは出来ないような気がします。1.5の方がレコーディングで収録された音が加工されずに生でよりストレートに出てくるような感じです。

1.4にアップグレードした当初も1.5と同じように感じた気になるところがあったのですがしばらくすると慣れてしまったので、そう少しすると上述のことが気にならなくなるかもしれません。Macを使っている方にはお薦めの音楽再生ソフトで、既にお使いのかたは迷わずアップグレードしましょう。

AudirvanaのHP: http://audirvana.com/



2013年6月9日日曜日

春なのに...

ここ一週間は音楽会が重なった週で既に書いた2つのコンサートの他に、今日は娘のバイオリンの発表会、昨日は当地で声楽を学ぶ日本人の方々有志で開いた日本の歌を歌ったチャリティー・コンサートがありました。

このチャリティーコンサートを主宰したのがウィーンを拠点に活躍されている声楽家の菅野祥子さん。リサイタル、ヨーロッパ各地のオペラ・ハウス出演のほかウィーン少年合唱団の声楽指導もされています。菅野さんは陸前高田市のご出身で震災復興のチャリティーにも力を注がれており昨日のコンサートもその一環でした。 その菅野さんが震災後に作詞・作曲された『春なのに』と題された歌、既に何度か聴く機会がありましたが聴くたびにより心に強く訴えるものがある素晴らしい作品です。この歌は収益を震災復興の寄付にあてるためにCDも発売されています。

レコーディングで共演したウィーンを拠点に活躍されているチェリストの平野玲音さんのHPでそのサンプルがありますので是非聴いてみて下さい。メゾソプラノの菅野さんをチェロとピアノでサポートした美しいアレンジの素晴らしいCDです。

平野玲音さんのHP 『春なのに』のサンプル(ページの一番下です):
http://reine-h.com/sample_music/index.html


このCD平野玲音ファンクラブ事務局(上記URL)のほか以下からも購入できます:
hmv.jp オンライン 『春なのに』CDのページ

Tower Records Online 『春なのに』CDのページ





2013年6月8日土曜日

ラトルのマーラー



6月7日木曜日は妻と二人でSir Simon Rattle(サイモン・ラトル)指揮ベルリン・フィルのコンサートに行ってきました。プログラムはマーラー交響曲第2番「復活」 ソリストにSarah Fox(サラ・フォックス)とAnne Sofie von Otter (アンネ=ゾフィー・フォン・オッター)、コーラスはWiener Singakademie(ウィーン・ジングアカデミー合唱団)。会場はウィーンコンツェルト・ハウス大ホール。

このような大編成のマーラーの交響曲は正に音のスペクタクルで圧倒されました。100人以上の歌手で構成された合唱団、2台のハープ、10人近くいるコントラバス、オルガン、素晴らしいソリストたち、ホール後方から響きわたったオフ・ステージのブラスとパーカッションのアンサンブルのパートなどなど、ライブでのみ聴くことが出来るこの曲の醍醐味を味わうことができました。

自らのスタイルと解釈を強く出したラトルの指揮で、僕が聞き慣れているバーンスタインやアバドのレコーディングとは大きく異なる印象を受けた演奏でした。 ちょっとまとまりが弱い印象を受けた第一楽章でしたがフィナーレに近づくにつれオーケストラが一体となって観客を引き込んで大きく盛り上がり大喝采でした。 


2013年6月7日金曜日

ドナウ川増水!


歩行者専用の遊歩橋も水面下


このところの悪天候でオーストリアと近隣諸国では洪水で大変です。

ウィーンは治水対策が行き届いているようで大丈夫な様ですが、ドナウ川の水位はだいぶ上がっており川辺の遊歩道等は水面下にあります。


夏の間だけ開く川辺のレストラン街も一階が水没

2013年6月6日木曜日

Jörg Demus at Beethoven Festival


(iPhone 5 で撮影)

6月3日月曜日は、Jörg Demus(イェルク・デームス)のリサイタルに妻と行ってきました。毎年この時期に行われるベートーベン・フェスティバルの一環で、会場はハイリゲンシュタットPfarre HeiligenstadtのBeethoven-Saal。『ハイリゲンシュタットの遺書』を書いた家を始めとしてベートーベンゆかりの家が3箇所ある地区で交響曲6番『田園』のインスピレーションとなったとされるベートーベンの小径と呼ばれている散歩道もここにあります。Beethoven Saal はこの地区の中心の広場の中央にある教会の一部でこじんまりとしたところです。 プログラムはJohannes Brahms (Intermezzi Op. 119) 、Ludwig van Beethoven (Sonate Op. 111), Johannes Brahms (Intermezzi Op. 119) 休憩を挟んで  Franz Schubert (Sonate in B-Dur DV 960).

今年85歳になるデームス氏は、パウル・バドゥラ=スコダやフリードリヒ・グルダとともに「ウィーン三羽烏」と呼ばれたピアノの巨匠。年齢による技術の衰えは感じられたものの素晴らしい音楽を聴かせてくれました。特にシューベルトには完全に引き込まれてしまいました。

たまたまウィーンで知り合ったウィーン国立音楽学院で音楽解釈の教鞭をとられているピアニストの方もいらしていたので、コンサートの後に会場のとなりのホイリゲへワインを飲みにいきました。その方のお話ではデームスの演奏は音楽家としての偉大なスピリッツが感じられる、現在の演奏家からはあまり聴くことの出来ない類希な素晴らしい演奏であったとのことでした。しばらくすると、デームス氏が知り合いの方々と僕たちの隣のテーブルへ。ウィーンならではの経験でした。


ベートーベン・フェスティバルのHP: http://www.beethoven-vienna.at/index.htm

2013年6月2日日曜日

VISHAYのVAR-Series Z-FOIL RESISTOR

 なんだかんだと忙しいのですが、チョコチョコとオーディオもいじっています。

 大阪の友人に頂いたDACTのアッテネータをプリアンプに使っていたのですがふと思い立って数ヶ月前にシャント方式のものに変えてみました。アメリカのK&K Audio が出している「23 step attenuator parts kit」を使ったもの。セイデン製のスイッチに作り易いように抵抗用のプリント基板を取り付けた商品です。パーツキットと呼ばれてはいるものの抵抗はついておらず、好みで選んでくださいというコンセプト。なお、セイデンのスイッチは欧米でも非常に高い評価を得ています。

 K&K Audio 23 step attenuator parts kit 
同社サイトhttp://www.kandkaudio.com/linestage.html より(K&K AudioはLundahl トランスの米国輸入代理店)

 欧米のDIYerの間でも、シリーズ・シリアル方式、シャント(Shunt)方式、ラダー方式とどれが良いかで色々と議論はありますが、Audio Note UKの上位機種にはすべてシャント型のアッテネータが使われているので一度使ってみたかったのです。シャント方式ではどのポジションでも2個の抵抗器しか信号が通らないのですが、ポジションによってインピーダンスが変わるため、良し悪しに関しては賛否両論があるようです。僕は理系ではないので理論的なことはいえませんが欧米では特に真空管アンプ・プリアンプのメーカーやDIYerには結構受け入れられている方式です。この方式では各チャンネル一個のLoad /Series Resistor (入力抵抗)と複数のShunt Resistor(シャント抵抗)から構成され、スイッチでシャント抵抗を切り替えることにより音量が変わる仕組み。一般的には入力抵抗の質が音質に与える影響が大きいと言われ、Shunt Resistor(シャント抵抗)の音質に対する影響がどのぐらいあるかに関しては議論が分かれています。僕は入力側にAudio Note UKのタンタル抵抗、シャント側はタクマンREX炭素皮膜抵抗を使いました。

 アッテネータを替えると当然音は変わりましたが、どっちが良いかというと微妙でDACTが良かった部分もあるし、K&K Audio が良いところもあるといった感じ。使っている抵抗の影響もあるのでしょうがDACTは見通しが良く力強い感じでよりストレート、K&K Audio は穏やかで人肌という感じでした。しばらく使ってみて、やっぱり何か気になるところがあってどうしたものかと考えていたときにたまたまシャント型アッテネータの入力抵抗による音の変化に関する記事をネットマガジンで読んで自分でも試すことにしました。入力抵抗をVISHAYのVAR-Series "naked" Z-FOIL RESISTORに交換。評判は聞いていて一度使ってみたかったパーツです。

 


 音を出してみると抵抗一つでこんなに音が変わるのかと驚くぐらい変わりました。しかも僕の好みの方向に。K&K Audio の良さをの残しつつDACTに比べ物足りなかったところが大幅に補われたような素晴らしい変化でした。抵抗値よって一個US$16~28する抵抗器としてはずば抜けて値段が高いものですが、適所に使うとコストパフォーマンスが物凄いオーディオのアップグレードとなることを実感しました。

 ただ、いまでも音量を下げると音が曇ったような感じなることがあり、これはシャント型でインピーダンスが変化することによる影響なのか?と思っています。いつかDACTにもどして比べてみたいと思います。


アッテネータの方式の違いに関する情報
http://kikuon.com/sb2/log/attenuator_type.html 
http://www.goldpt.com/attenuator_types.html 

シャント型アッテネータの入力抵抗による音の変化に関する記事
http://www.blackdahlia.com/html/tip_67.html

株式会社 セイデンのホームページ
http://www.h7.dion.ne.jp/~seiden/