なんだかんだと忙しいのですが、チョコチョコとオーディオもいじっています。
大阪の友人に頂いたDACTのアッテネータをプリアンプに使っていたのですがふと思い立って数ヶ月前にシャント方式のものに変えてみました。アメリカのK&K Audio が出している「23 step attenuator parts kit」を使ったもの。セイデン製のスイッチに作り易いように抵抗用のプリント基板を取り付けた商品です。パーツキットと呼ばれてはいるものの抵抗はついておらず、好みで選んでくださいというコンセプト。なお、セイデンのスイッチは欧米でも非常に高い評価を得ています。
欧米のDIYerの間でも、シリーズ・シリアル方式、シャント(Shunt)方式、ラダー方式とどれが良いかで色々と議論はありますが、Audio Note UKの上位機種にはすべてシャント型のアッテネータが使われているので一度使ってみたかったのです。シャント方式ではどのポジションでも2個の抵抗器しか信号が通らないのですが、ポジションによってインピーダンスが変わるため、良し悪しに関しては賛否両論があるようです。僕は理系ではないので理論的なことはいえませんが欧米では特に真空管アンプ・プリアンプのメーカーやDIYerには結構受け入れられている方式です。この方式では各チャンネル一個のLoad /Series Resistor (入力抵抗)と複数のShunt Resistor(シャント抵抗)から構成され、スイッチでシャント抵抗を切り替えることにより音量が変わる仕組み。一般的には入力抵抗の質が音質に与える影響が大きいと言われ、Shunt Resistor(シャント抵抗)の音質に対する影響がどのぐらいあるかに関しては議論が分かれています。僕は入力側にAudio Note UKのタンタル抵抗、シャント側はタクマンREX炭素皮膜抵抗を使いました。
アッテネータを替えると当然音は変わりましたが、どっちが良いかというと微妙でDACTが良かった部分もあるし、K&K Audio が良いところもあるといった感じ。使っている抵抗の影響もあるのでしょうがDACTは見通しが良く力強い感じでよりストレート、K&K Audio は穏やかで人肌という感じでした。しばらく使ってみて、やっぱり何か気になるところがあってどうしたものかと考えていたときにたまたまシャント型アッテネータの入力抵抗による音の変化に関する記事をネットマガジンで読んで自分でも試すことにしました。入力抵抗をVISHAYのVAR-Series "naked" Z-FOIL RESISTORに交換。評判は聞いていて一度使ってみたかったパーツです。
音を出してみると抵抗一つでこんなに音が変わるのかと驚くぐらい変わりました。しかも僕の好みの方向に。K&K Audio の良さをの残しつつDACTに比べ物足りなかったところが大幅に補われたような素晴らしい変化でした。抵抗値よって一個US$16~28する抵抗器としてはずば抜けて値段が高いものですが、適所に使うとコストパフォーマンスが物凄いオーディオのアップグレードとなることを実感しました。
ただ、いまでも音量を下げると音が曇ったような感じなることがあり、これはシャント型でインピーダンスが変化することによる影響なのか?と思っています。いつかDACTにもどして比べてみたいと思います。
アッテネータの方式の違いに関する情報
http://kikuon.com/sb2/log/attenuator_type.html
http://www.goldpt.com/attenuator_types.html
シャント型アッテネータの入力抵抗による音の変化に関する記事
http://www.blackdahlia.com/html/tip_67.html
株式会社 セイデンのホームページ
http://www.h7.dion.ne.jp/~seiden/