ウィーンは、動く気配のない熱波で相変わらず暑い日々が続いています。
去る火曜日、7月31日の晩は、「Kurt Prohaska Trio 'The Hank Jones 100th Birthday Gala' feat. Mads Vinding」というコンサートに行ってきました。 会場はPorgy and Bess、妻はパスと言ったので僕一人。 Hank Jones と親しくしていたというオーストリアのジャズピアニスト
Kurt Prohaskaが企画したこのコンサート、ゲストに著名なデンマークのベーシストの
Mads Vinding(マッズ・ヴィンディング)を迎え、オーストリアジャズドラマー、
Klemens Marktlを加えたトリオでの演奏。一度ライブでMads Vindingを聴いてみたいとだいぶ前から思っていたのですが、やっと叶いました。
僕がVindingのプレイに魅せられたのは、Duke Jordanの「Flight to Denmark」、A面最初の「No Problem」のベースでした。ピアノの美しいメロディーもさることながら、Vindingのベースがとても印象に残った一曲でした。
「Flight to Denmark」は、数多いDuke Jordanのアルバムの中でもとくに人気で彼一番の名盤との誉れの高い作品です。僕は、彼のピアノが大好きでCDやLPを集めましたが、その契機となったのがこのアルバムを聴いたことでした。一時期こればかりかけていたことがありました。今でも時々レコード棚から引っ張り出してきて聴いて、ああ~いいな~と悦に浸ります。Jazzファンならずともきっと気に入ると思うアルバムですので、聞いたことが無ければ一聴の価値ありの超お薦め盤です。
さて、今回のコンサート、良く知られたスタンダードばかりでしたが、選曲が粋で楽しめました。ちょっとHank Jonesのスタイルという枠にこだわりすぎ(?)ような気もして、もう少し即興的な要素を前にだしたほうがMads Vindingのプレイを満喫できたのではないか?と思えたところはちょっと残念でした。ドラムスのKlemens Marktlがずごくよかったので、今後のコンサートをチェックしておこうと思っています。
暑さでバテており、どうしようかと思っていたのですが、いってよかったです。
今回のコンサートにちなんだお薦めアルバム: