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で、12月に帰省した際に、オーディオで知り合った友人に相談すると、どうもBNCチェーンの入口・出口に抵抗値の入ったターミネーター(上の写真)をつけると良いらしいとの事。でデジタルオーディオの大先輩からそれを一個頂き、ウィーンに戻ってきました。高周波の信号の反射を抑えるには、信号経路のインピーダンスを整えることが大切らしいと教わりました。
家に帰ってよく見ると、このターミネーター見覚えがある。あ、そうだ、クロックと一緒に一個ついてきていたと思い出し、念のためとをマニュアルを読み返しました。こんな複雑で多機能の機械だとたいそうなマニュアルかと想像される方もいるかもしれませんが、表紙、裏表紙、仕様スペック、保証、安全の注意などのページを入れてもたったの11ページ。業務用の機器なので使い方は知っていると言う前提のようです。読んでいくと、4ページの下のVideo Loop through という箇所に、この入力端子と使用しないときにはターミネーターを差し込んでおくべきと書いてありました。でも、入れないとどうなるとは、書いていません。
とにかく、まずはここにと思って、Thru と表示のあるBNC端子に差し込んで聴いてみると、まるで魔法をかけたように音が激変! その後、AC周りをちょっと変えると、これでまた、音がだいぶ変わりました。 気のせいか?と思い、最近オーディオのテスト試聴用に良く使っている、Diana Krallの『Turn Up the Quiet』のハイレゾ版(24/192)でクロック注入と無しとをききくらべ、同じ演奏というのに、全く別のレコーディングあるいは全く異なる機器で再生しているのか?と思えるぐらい音が変わりました。念の為にと帰省中の次女にも聴いてもらいました。まずは、クロック無し、『これは結構いい音だね~』で クロックを入れて同じ曲をかけると、娘はプッと噴出して、へへへと笑い声が(本当の話です)『何でこんなに違うの~』、マジに笑ってしまうぐらい変わるのです。3歳からバイオリンを弾いていた次女は、現在英国ヨーク大学電子工学部のMusicTechnology科の2年生なので、サンプルレート、クロック等といったある程度の知識としてはもっていたようなのですが、こんなに音が変わるとは想像もつかなかったようです。
その後、いろいろと聴き比べ、レコーディングにより、差がより大きなものとそうでないのがある、音は大きく変わるが、どちらが好きかと聞かれると、それぞれに良いところがあると思われるのも結構ある、ということがわかってきました。娘とは、『どうしてこんなに音が変わるのかは良くわからないけど、クロックは大切なんだね~』ということがとりあえずの結論。これで、クロックに関しても興味をもってくれるようになると思います。
一箇所でこんなに変わるのだからと、他の入力端子にも使ってみようと、BNCターミネーターの追加を買おうと探してみると、RFシールドがされた物もあったのでそちらを取り寄せてみました、(下の写真)。気のせいかより良い感じもするのですが、上述したような驚く変化はありませんでした。
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いや~、無知であったことは恐ろしいというか、恥ずかしいいと言うか…。教えて頂いた友人たちには大感謝です。今更ですが、説明書はちゃんと読んで、書かれたとおりにするものですね。
上の写真のRFシールドされたBNCターミネーターはドイツDagmar &Hagen社のもの。商品番号は1-8566-13120-1。75オームです、
ここから買えます:
https://www.thomann.de/gb/damar_hagen_1_8566_13120_1.htm?ref=search_rslt_BNC+terminator+75+ohm_412152_1