反自由党のデモ(2013年9月27日撮影、ウィーン グラーベン通り、Canon S95) |
昨日は5年ごとに行われるオーストリア国民議会(下院)の総選挙の日。オーストリアの国会は国民議会(下院、議席数183)と連邦議会(上院、現在の議席数62、国勢調査結果により変動する)に分かれている。連邦議会は議員がそれぞれの州議会で選ばれるのに対し、国民議会は直接選挙で議員が選ばれる。選挙の結果は、連立与党である2大政党の社会民主党(SPO)と国民党(OVP)が辛勝。ただし、憂慮すべきは右翼自由党(FPO)の躍進である。FPOは、国粋主義を基調とし反ユーロ、移民制限を掲げ、極右がその主な支持ベースとも言われている政党。ヨーロッパで極右というと一般的にネオナチなども含まれる。そのため、FPOへは反対の立場を取る人たちも多くその集会が行われると上の写真の様に反対派も対抗してデモを行い、衝突を防ぐべく物々しい警備体制がひかれる。
今回の選挙ではそのFPOが年金制度の拡充といった大衆受けを狙った政策を訴えたことと、恒常化している連立政党に対する批判票を集めたことで21.4%の得票率を得たとの事。これは第2政党となった国民党(OVP)の23.8%に僅差で有力な第3政党となったことを意味するのである。
ちなみに、国民議会の選挙は比例代表制で政党に投票。オーストリアでは16歳から選挙権が、18歳から被選挙権がある。しかし投票率は低いようで今朝のラジオでは今回の選挙の投票率は30%台だと言っていた。==> ラジオのニュースを聞き違えたようで実際の投票率は74.2%、これは前回の78.8%から下回ったとのことです。
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