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2020年6月4日木曜日

最近読んで面白かった本

オーストリアは、今週からホテルとジムの営業が許可されました。段階的な職場復帰も始まり、通勤時の人出もかなり増えてきました。EU諸国外への渡・来航規制は続いているので、観光客がいない分、ウィーンの街は落ち着いた感じです。

さて、COVID-19 外出規制中に呼んで面白かった本の紹介。相変わらずミステリー物、すべてキンドル版です。

まずは、パリ警視庁迷宮捜査班  ソフィー エナフ著(フランス)



パリ警視庁の訳あり(元)エリート警視正アンヌ・カペスタンが厄介者・曲者ばかり集めて新結成された捜査班の班長として、未解決殺人事件解決に挑む物語。


もう一つは、特捜部Qシリーズ(全7巻)ユッシ・エーズラ・オールスン著(デンマーク)


シリーズ第一弾


コペンハーゲン警察のはみ出し刑事カール・マークが未解決の重大事件を専門に扱う新設の「特捜部Q」部署の統率を命じられ、ちょっと外れた(ような)部下が徐々に加わって事件を解決していく物語。

2つとも、いわゆる『アンダー・ドッグ』とされた主人公たちが、誰も解決出来なかった事件を解決していくと行く似たような設定でかかれた物です。特に前者は、アマゾンに「フランスの『特捜部Q』」と評される...と書かれていました。設定こそ似通っていますが、取り組んでいく事件、話の展開、登場人物と彼かに関するサブ・プロットなどは大きく異なり、それぞれ強い個性を持った作品だと思います。 両方ともランダムに散らばっているようにも読める細かい多くのポイント全てが最後に束ねられテイクと言う完成度の高い、読み応えのあるミステリ・サスペンスです。

「特捜部Q」シリーズは一気に7巻読み通してしまいました。それぞれの巻ごとのつながり、一貫性、登場人物たちの関係の進展など良く書かれており面白かったです。両方とも続編が待ち遠しいです。













2016年8月27日土曜日

一時帰国の際に買って読んで面白かった本


 


一時帰国の際に買って、読んで面白かった本。僕は、本を読むことが大好きですが、主に娯楽としての読書なのでフィクションが多く、いわゆるエンタテーメント物もよく読みます。これらは、上の四冊はこの夏、帰国した際に買って読んで面白かった本。

最近は両親のこともあって一年に2回ほど帰国していますが、それでも海外に長く住んでいると、無性に面白い和書が読みたくなるのですが、あまり情報が無いので、いざ帰国し本屋にいってもいったい何を買って読みたいのかまったくわからないといった状況に陥ります。 そういうときに頼るのが、何とか賞受賞という表示。 

この宮下奈都の「羊と鋼の森」も2016年本屋大賞 大賞受賞作とあったので手に取ったもの。アマゾンを見ると評価は分かれているようですが、僕はとても面白く読みました。ピアノ、調律師という設定の後ろにある、一人の少年がある偶然のきっかけを境に様々な過去をもつ多くの暖かい人々に支えれて、迷いながら、疑問を抱きながら自らの人生を見つけていくというストリーそれが他の登場人物の同様なサブ・ブロットと重なり、交わり、進んでいく物語。淡々と静かに黙々と語られる文章と相成って秀作となったと思いました。強いて言えば、ちょっと急いだような本の終わりが僕にとっては残念。もしかすると作者はもっと長いものを書きたかったのかな?とも思ってしまいました。

伊坂 幸太郎 「死神の精度 」は短編・連作という形のほんで、一気に読み切るというより、一作づつじっくりと味わう形で読ませられた本だったと思います。ストイックでちょっとシニカルな主人公の周りで繰り広げられる人間くさいドラマとのコントラストが面白い上に、よく書かれた、うまいストーリー・テリングの本だと思いました。エンディングもよかった。うまく翻訳すれば欧米で受けるのでは?と思いながら読み、後で調べたらフランス語訳が出ていました。

宮部 みゆき「ペテロの葬列 」は、「誰か」、「名も無き毒」に続く「杉村三郎シリーズ」の第3弾。前2作が面白く、文庫版で発売されていたので購入。アマゾンなどのレビューでも書かれているようにシリーズ・物語の流れからは想像し得ない、意外で悲しい結末はちょっとショックで尾を引き、読後の爽快さは無かったのですが、読んでいる間は面白かった。第4弾の「希望荘」も買って読みました。これはこれで面白い本で、今後のこのシーリーズの方向性が見えてくるものでしたが、ちょっと中継ぎ的かな?僕としては次の長編に期待したいです。ちなみに、第3弾まだ読んでいないのであれば、アマゾンで「希望荘」のページを観ないでくださいね、ネタバレです。知らないほうが「ペテロの葬列」の読みがいがあると思います。


2016年3月13日日曜日

大久保潤・篠原章著 「沖縄の不都合な真実」


昨年末に帰省した際に、那覇市内の本屋でベストセラー第3位に入っていた本。このような書名と帯のコピーの本は如何かなと思ったのですが、興味をそそられたのでちょっと立ち読みして面白かったので購入。

僕は大学進学のために沖縄を離れて以来、35年近く沖縄では暮らしていないので、内容的には大多数の人々が認めうる事実・現実なのかの判断がつきかねる点も残念ながら結構あったのですが、しっかりと構成された論点で経済統計なども有効に使われており、スキャンダラスなコピーとは裏腹にしっかりと書かれた本だと思いました。殆どのマスメディアが基地反対・撤退という2極論の観点で報道しているなか、沖縄が直面している問題の本質を議論するうえでを有効なカ論点をいくつも提示しているのではないかと思いました。発売されて11ヶ月過ぎても(僕がこの本を買った時点)書店でのペストセラー上位に入っているということは、この本に書かれている内容に対する沖縄の人々の関心の高さを表しているではないかと思いました。

人生の半分以上を海外で暮れしている自分から見ると、同書かれていることの本質は沖縄特有用の問題ではなく、多くの新興国・途上国あるいは先進国の過疎地域が直面している世界的な問題と共通しているということをまず感じました。特に天然資源には恵まれているけど、産業・人材に乏しく、自国外の採取産業企業の投資や先進国の経済援助で資源開発を試み、経済発展を計っていこうとしている国の多くにも似たような状況・現実が存在します。

経済の発展・成長の先行きが不透明である中、政治の保守化傾向(右傾向)と 民族・国粋主義の台頭、資本主義の更なる躍進が招いた貧富格差の拡大等、先進国・途上国を問わず今顕著に現れてきている世界的な現象とも共通項が多いのではないのでしょうか? これは、どでも一緒なのだから仕方が無いとうことでは決して無くて、沖縄は独自にこのような問題を解決していける可能性をもっているのであり、もしそれが実現出来れば、世界的にもロールモデルとなり得るということだと思います。

このような本を読むと、長く故郷を離れているとは言え、自分のなかにある「うちなーんちゅ」のアイデンティティーが刺激されいろいろと考えさせられます。




2015年7月22日水曜日

Kanade


2ヶ月ほど前、Facebookの友人が村上春樹氏の期間限定サイト「村上さんのところ」を紹介していたので早速アクセスすると、氏が、レコードの埃がスッととれるので愛用していると自らを書いてあったレコード・クリーナー。日本精機宝石工業株式会社(NIPPON PRECISION JEWEL INDUSTRY CO., LTD.、通称ジコ・JICO)が紹介されており、春樹氏は、JICOがその技術を職人技の域を尽くして作った限定品で今でも買えるのかどうか分からないと書いてあった。村上春樹のファンを自認し、オ―ディオ・ガジェットに弱い僕は、早速ネットで検索、まだ買えると分かり、買えるうちにと見境無く注文してしまったのでした。

で、届いてみるとこれがなんとすごく立派な檜の箱に入っており、ご丁寧に檜の鉋屑まではいってとても香りが良い。箱代が原価の半分以上かな、なんて思ってしまいました。肝心のクリーナーも悪くはありません。でも、所詮ブラシはブラシかという感じかな~。伝統工芸家の知り合いが、作品を入れる箱と紐がその作品の格と市場価値に大きく影響すると話してくれたのを思い出してしまいました。

JICOから直接入手可能です:

国内からの注文:http://shop.jico.co.jp/limited/kanade/

国外からの注文:http://www.jico-stylus.com/product_info.php?products_id=1533

ちなみに「村上さんのところ」(http://www.welluneednt.com/)は既に終了していますが、これは新潮社の企画で氏とサイト読者のやり取りが本として出版されるそうです。アマゾンでは、早くも予約受付中! 書籍版は、「選りすぐりの名問答をセレクトして、
フジモトマサルのイラストを加えた愛蔵版」そして電子書籍版は「約3500問の全回答を完全収録! 超人気サイトのスタイルをそのままに手軽に携帯してたっぷり読める。」とのこと、春樹ファンの僕は出版社の意図通り、両方買ってきしまうという、またもやの散財パターンです...。

こんなことを書いていていたらJICOからのメールで何と、新しいレコード・クリーナーの発売、和三品(wasanbon)というブラシのセット。こっちの方が効果がありそう。早まった!

国内向けサイト:http://shop.jico.co.jp/limited/wasanbon/
海外向けサイト:http://www.jico-stylus.com/wasanbon.php




2014年1月21日火曜日

独語版発売:村上春樹 「色彩を持たない多崎つくると、彼の巡礼の年」


ウィーンでも村上春樹氏の「色彩を持たない多崎つくると、彼の巡礼の年」(ドイツ語版)が発売されました。写真をとっていたら、外で煙草を吸っていた本屋の店員さんが話しかけてきたので、しばし村上春樹談義で盛り上がり、先週発売になってかなり売れていると教えてくれました。ファンとしてウィーンの街中の本屋でショーウィンドに大きく飾られポスターも張られているのを見るのは嬉しい限り。


2013年7月31日水曜日

色彩を持たない...



帰省中に買ったのですが、今回の一時帰国はなんかバタバタとして気忙しく、ウィーン戻って2週間ほどたった今読み終えました。前作の1Q84は話の展開が想像できて他の作品のようにハマれずにちょっと期待外れなところがあったのですが、この作品はそのようなことはなく、特に最初の十数ページをすぎてからはほぼ一気に読み通してしまいました。

村上春樹氏の他の作品にも見られるように話にでてくることのすべてが完結するという小説ではないので読後感がよくないという人もいるのではないかと思われます。僕を含めた日本人の多くはは、英語の表現を借りると ”no loose ends” (結びがないところを残さない)というのが好きなのでこのようなエンディングには欲求不満がでてくるのかもしれません。「後は読者の想像にお任せ」というパターンはアメリカの小説や映画でしばしば見られるので、これはこれで村上氏の意図なのかもしれないし、もしかすると前作のように続編がすでに計画・用意されているのかもしれません。

「ねじまき鳥クロニクル」も初めて読んだときは第2部のあとなんかもやもやした中途半端な気持ちが間をおいて出版された第3部を読んでやっと収まったのですが、数年後再読したときにはなんか第3部が第1と2部とは少し軸・雰囲気がずれており一貫した統合性が無いように感じやっぱり第2部までで良かったのかもしれないなと思った記憶があります。

「色彩を持たない多崎つくる...」を読み終えた後にネット上に投稿されているこの作品の批評・感想の一部読んでみました。村上春樹氏の小説は思考よりも直観に訴えるものだと思うので極端に評価が分かれるということ自体不思議ではありません。ちなみに妻は村上春樹の作品が全くダメです。しかしどう読んでも中傷でしかないとしか思えないものもたくさんあったことは残念。村上氏ほどの著名作家になるとこのようなことは致し方ないのかもしれませんが、そこまで書かなくても良いのではと思うのも多かったです。インターネットの匿名性の弊害でしょうか?

お個人的には面白くておすすめの作品です:







2012年12月9日日曜日

Makers: The New Industrial Revolution



 つい最近、「Makers: The New Industrial Revolution」という本を読み終わりました。ここ数年の間にこんなにたくさんあたしいことが起こっているとは驚きでした。インターネットによって引き起こされたパラダイムシフトはまだ始まったばっかりということをよく聞きますがこの本を読むとまさにそのとおりだと思わざるをえません。まだ読んでいないのであればお薦めです!