2019年10月10日木曜日

コンサートシーズン開幕、二つのコンサート: ペトレンコとフジコ・ヘミング


このところウィーンは朝の通勤時に6度、日中は13度程度とコートが必要な肌寒い日々が続いています。 仕事も忙しいのですが、ここ10日ほど、プライベートの面で怒涛のごとく忙しく、会食、送別会、コンサート、海外からの来客、オーディオの集まり、そして、ウィーン日本映画祭(報告は後日書く予定)、ウィーン・デザイン・ウィークと何でこんなに重なるんだ?という感じです。

9月に帰省したこともあって、今シーズン初コンサートは10月3日木曜日。妻と一緒にコンツェルト・ハウス 大ホールで行われた、キリル・ペトレンコ(Kirill Petrenko)指揮のバイエルン国立管弦楽団(Das Bayerische Staatsorchester)を聴きに行って来ました。「ドイツ統一の日」に行われたコンサートの演目はスメタナの「わが祖国」。東西ドイツの統合の一つの契機となった出来事が、西側に亡命を希望する東ドイツの難民がプラハの西ドイツ大使館に数千人押しかけた一件であることも、この演目を選ぶ理由となったようです。

「わが祖国」はあまり演奏されない曲で、コンサートで聴くのはこれが2度目(前回はこちら)、偶然ではありますがペロレンコを聴くのも2度目でした(こちら)。席がステージに近かったので、表情豊かに体全体で指揮をするペトレンコ氏の様子をじっくりと観れたのは面白かった。演奏は、明るい希望にあふれる「わが祖国」という印象で記念すべきこの日にピッタシだったと思います。座っている席が関係したのか、一部オーケストラのアンサンブルが「?」というところが数箇所あり、妻は気になったようでした。 残念なことに、なぜか曲の途中で休憩が入り、僕はそれでちと興ざめ。 アンコールはドヴォルザークのスラブ舞曲 第一番でした。



一昨日の10月8日火曜日は、日本オーストリア友好150周年の一環のイベントで、フジコ・ヘミングとAuner Quartet+Dominik Wagner(コントラバス)のコンサート。会場は楽友協会ブラームス・ザール。妻と二人で行って来ました。プログラムは以下の通り:

Franz Schubert: Impromptu for Piano G major, D 899/3
Frédéric Chopin: Etude for Piano C Minor, op. 10/12、Etude for piano in A flat major, op. 25/1
Polonaise for piano in A flat major, op. 53

Franz Liszt: Un sospiro. Concert work in D flat major、La Campanella

Wolfgang Amadeus Mozart:String Quartet in C major, KV 157

Franz Schubert:Quintet for Piano, Violin, Viola, Violoncello and Double Bass A Major, D 667, "Trout Quintet"

86歳のヘミング氏、初めて聴きましたが、とても魅惑的で音楽性の高い演奏は今まで聴いた、どの巨匠の演奏にも勝るとも劣らないものでした。プログラム最後のシューベルトの鱒もポピュラーで僕もとても好きな曲なのですが、あまりライブでは演奏されないので、コンサート聴いたのは初めて。若手弦楽演奏家のホープたちがヘミング氏を支えて一丸となった演奏には心打たれるものがありました。

フジコ・ヘミング公式サイト:http://fuzjko.net/

Auner Quartet HP: https://www.aunerquartett.at/

Dominik Wagner: https://dominikemanuelwagner.com/



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