Ruggiero Ricci(ルジェーロ・リッチ)が先月亡くなった。享年94歳。アメリカ生まれのリッチは幼いことから神童として活躍。10歳でカーネギー・ホール初演、その際に花束の代わりに模型飛行機を送られ、楽屋にはおもちゃとお菓子が山のように届けられたと言う逸話もある。第二次世界大戦時に徴兵され、 “entertainment specialist” (娯楽専門兵)として慰問公演で各地を回った。そのときの経験が彼が多くの無伴奏曲をレパートリーにしたことに寄与しているという。パガニーニの再評価に貢献し、世界で初めてカプリース全曲を録音。彼は生涯で合計4回、この曲のレコーディングを行っている。
リッチ4度目のカプリースはパガニーニが使っていた、グルネリ・デル・ジェスの「カノン」を弾いて録音。五嶋みどりのCDを聴きなれていたので、初めて聴いた時は荒々しく感じた。でもアクロバティックでスリリングな演奏は、まさに、悪魔かと称されたパガニーニの意図する所だったのであろう。録音は、ちょっとラフな感じがしないでもないが、雰囲気は良く録れていると思う。 |
米ザ・アブソリュート・サウンド誌主宰のハリー・ピアソン氏絶賛のJVC/XRCD盤。ピアソン氏によるとオリジナルに匹敵するらしい、残念ながらオリジナルを聴いたことがないので何とも言えないが、いい音のCD。演奏も素晴らしい。オリジナルのデッカLPはかなりのプレミアムがついているようだからこのCDはお薦め。 お薦めのRicciのアルバム: |
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