2017年5月10日水曜日

Angela Hewitt (アンジェラ・ヒューイット) の お薦めCD

先々週、Angela Hewittのコンサートに行ったことを 書きました。僕はしばらく前からHewittのファンで、彼女のバッハのレコーディングが大好きです。彼女のスタイル/アプローチはどのようなものかと考えると「穏やか」、「おおらか」という言葉が浮かんできます。聴き手をやさしく包み込み、その心をなごまし癒すような落ち着きのある演奏だと思います。聴いた途端にインパクトを受けるものではありませんが、聴いているうちに彼女の世界に引き込まれ、静けさのなかに繰り広げられるドラマに魅惑されていきます。

彼女の属するハイペリオン・レコード(Hyperion Record)は、イギリスのクラシック専門のインディペンデント・レーベル。欧米のオーディオ・ファイルの間ではその音のよさでも知られています。Hewittは2000年代終わりから第2のバッハ録音サイクルを始めたようで、バッハのキーボードソナタの名曲の再録音が発売されています。このサイクルは、FAZIOLI(ファツイオリ)のピアノを使い、ベルリンのダーレム地区にある イエスキリスト教会(Jesus-Christus-Kirche Dahlem)で録音されていることが特徴です。この教会は音響の素晴らしさで知られており、ベルリン・フィルが歴代の指揮者のもと数多くのレコードを録音した場所としても有名です。特にカラヤンはこの教会で録音することを好んでいたようです。特にお薦めのレコーディングは以下の通り。


バッハ:6つのパルティータ
1997年発売のCDですが今でもしばしばかけて聴きます。

バッハ:平均律クラヴィーア曲集 (2008年、2度目の録音)
これもヒューイットらしさの漂う演奏です。彼女の第2のバッハ録音サイクルの最初のレコーディング。ハイレゾ版あり。



バッハ:ゴールドベルグ変奏曲 (2015年、2度目の録音)
前にこのブログで紹介した1999年の録音(こちら)も良いですが、こちらのほうがより全体的な流れに筋が通っているような気がします。ハイレゾ版あり。



ショパン:夜想曲集
2003年の録音。「夜想」という言葉がぴったり来る素晴らしい演奏で、夜にこのCDをかけると部屋が満ち足りた静けさに包まれます。買ってしばらくの間は毎晩のように聴いていました。





ハイレゾ版はハイペリオンのサイトからペイパル決済で直接購入でき す:http://www.hyperion-records.co.uk/a.asp?a=A542


今月末に東京でもリサイタルがあるようです:
https://fazioli.co.jp/news/2017/05/angela-hewitt-bach-odyssey.html

ベルリンのダーレム地区にあるイエスキリスト教会について(クラシック音楽録音の観点から書かれた記事): http://www.b-platte.com/contents/2013/11/14420029.php



2 件のコメント:

  1. ご無沙汰しています。

    ヒューイットは今月末紀尾井ホールなんですね! まったく気づいていませんでした。

    ちょうど予定の入っていない30日のチケットがまだ買えたので、つい先ほど予約しました。
    プログラムはフランス組曲全曲です。ありがとうございます。

    ヒューイットのゴールドベルグ変奏曲、旧録音のほうを愛聴してきました。現代ピアノで弾かれるゴールドベルグはグールドの新旧録音にヒューイットがあれば十分だと思っていましたが、新録音をこれからダウンロードしてみようと思います。

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    1. ゴジラさん、こちらこそご無沙汰しています。ゴジラさんもヒューイットのゴールドベルグお好きでしたか。
      コンサート楽しんで来て下さいね。アメリカでもウィーンでもコンサートの後に予告なしで楽屋出入口まで出て来て観客と握手したり、サインしてくれたりと言う事がありましたので、念のためCDとマジックペンを持って行かれると良いかもです。すごく気さくで良い人という感じをうけました。妻は演奏にとても感激して(めったにしないのですが)一緒に写真を撮りたいと頼んだら笑顔で快諾してくれました ☺️

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