2015年2月7日土曜日

牛嶋としこ「ジャズで聴く昭和歌謡/MY FAVORITE SHOWA STANDARD」




ちょっと前に大阪の友人のブログで紹介されいた、牛嶋としこさんの「ジャスで聴く昭和歌謡」を先の帰省にあわせて購入。ウィーンに戻り先日やっとうちのシステムで聴くことが出来ました。

同一音源で2種類の音質をお楽しめるという2枚組CDセット。このアルバムの説明を読むと、録音ソースは同じで異なる仕上げ、幅広い再生装置でお聴きいただける音質に仕上げた【通常版】と、自然な佇まいのストレートな音を狙った【特別版】とかかれています。早速、聴き比べ。

特別版:
我が家のシステムでは音が穏やかで、自然で情報量が多い(ボーカルや楽器などの質感がよくわかる)と思いました。 曲によっては違いがより顕著に聞こえるのもあって、同じ音源でなんでそんなに違うのか?と思うほど。演奏者の位置もよりはっきりとわかる様に聴こえました。音量をだいぶ上げても煩いという感じは全く無く、むしろリアリティーが上がる感じです。ただし、BGMとしての小音量で聴いたり、ミニ・コンポ、ラジカセ、iMacの内蔵スピーカーで聞くとボーカルはよく聞こえるけど伴奏があまり聞こえないという感じがします。

通常版:
派手目の音でよりインパクトがある感じ。でも、ある一定音量以上にすると聴き疲れがします。エッジが立つというか、個々の楽器・ボーカルの音の輪郭がはっきりしている様に聞こえるので、よりHiFi的な音という印象を受ける人も多いのではと思います。

写真に例えると、通常版がコントラストが高くシャープネスがかかった画像、特別版は階調豊かで自然に近い画像という感じでしょうか?僕は比べてどっちかというと特別版の方好きです。生演奏で聴く音の印象に近いからです。たとえば、「ブルーライト・ヨコハマ」を我が家のシステムで聴くと、特別版はウッドベースのボディ全体が鳴っているという感じが良く判り、より低い音は拡がっていくという感じがするのですが、通常版は極端に言うと弦が鳴っているという感じで低めの音も高め音も定位置から聞こえてくる感じ。弦を指ではじく音などが顕著に聴こえるので「おっ」とは思うのですが...。ま、オーディオに関することは最終的には人それぞれの好みですから、通常版が良いと言われても判るような気もしますが...。

演奏は肩肘を張って奇を衒うことなく、歌の良さを生かした自然でジャジーな感じ。自然に音楽に浸ることができます。子供の頃テレビやラジオでよくかかっていた懐かしい曲を違った表現で再体験することで記憶の引き出しにしまわれていたその頃の思い出が甦ってくるようでした。

このCDに収められている曲の多くは、単なる懐メロというだけではなく時の流れに堪えてきた名曲で立派なスタンダードだなあと思いました。忘れ去られた日本の歌謡曲の中にもそのような名曲がまだ数多くあるのでは?ピンク・マルティーニと由紀さおりのアルバム「1969」の世界的ヒットでもそれは明らかだと思います。

このCD作成に関して:http://www.wadatokki.co.jp/WP/

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