5月25日は、ウィーン交響楽団(Wiener Symphoniker)のコンサートに家族で行って来ました。プログラムは、ブルッフのバイオリン協奏曲一番とマーラーの交響曲一番。指揮は、ファイビオ。ルィージでソリストはジョシュア・ベル。 場所は、ウィーン・コンツェルトハウス。
ウィーンに来てすぐの頃、娘のバイオリンの先生を探していました。 そのさい、ある先生が娘が弾いたビバルディを聴いて、『これは、前の先生がこういう風に弾きなさいと教えた下さったの?』と尋ねられ、娘が『はい』と答えると先生は妻に向かって、アメリカではこう教えるのかもしれないけど、ウィーンではバロック時代の作曲家の曲はバロック風に弾いて、このようにロマンティックに弾くようには教えませんね、と仰ったそうです。それで、僕も妻もアメリカで人気の演奏家は、ウィーンでどのように受け入れられているのが興味をもち、ジョシュア・ベルのリサイタルを聴きに行ったのがちょうど一年前。ジョシュアのCDは何枚か持っているのですが、生できいたのがそれが初めてでした。彼のCDで特に好きだというのもなかったので、それほど期待していなかったのですが、 ライブで聴いたジョシュアの演奏はすばらしく、家族全員が魅惑され、また、彼のすごい技巧にも驚嘆しました。今年も是非ジョシュアを観たい~!ということでコンサートに参じた次第。クラシックの場合、演奏者本来の魅力が十分に記録されているレコーディングは少ないのかも知れませんね。ウィーンに来てからクラシックのコンサートに良く行くようになってからそう思うようになってきました。
ブルッフでのジョシュアのソロは期待通りとてもよかったです。ブルッフのバイオリンコンチェルト一番をいろいろと聞き漁った時期がありったのですが、数ある名盤・名演に負けず劣らずの目すばらしい演奏でした。
え、ジョシュアはこれだけ? という家人の問いかけのなか第1部が終了。ジョシュアがサインしてくれると聞いて、大急ぎで階下のエントランス・ホールへ。
買ったCDとプログラムにサインを頂いて、席に戻ってまもなく第2部が始まりました。マーラーです。ぼくがチケットを求めた際には、すでにいい席は無く、あいにく右側の最前列しか残っていませんでした。一番前でフル・コーケストラ、特にマーラーを聴くのもなんだな~と思っていたのですが、これが結構面白かった。 マーラーは、各パートがまったく違うことをやることが多いから、演奏者にとっては難しく、オーケストラのレベルも高くないといい演奏ができないということを読んだり、聞いたりしたことがあるのですが、最前列からみるとそれぞれが違うことやっているということがよくわかるのです。
演奏に関しては、出だしにちょっと危なげなところがあり、オケがうまくまとまりきれていないところが何度かありましたが全体には楽しめた演奏でした。
ジョシュア・ベル公式サイト:www.joshuabell.com/
ウィーン交響楽団公式サイト:www.wienersymphoniker.at/