2012年5月19日土曜日
ヒラリー・ハーン リサイタル
5月13日に、ヒラリー・ハーンのリサイタルに行ってきました。 伴奏はコーリー・スマイス、場所は、ウィーン・コンツェルトハウス。プログラムは、ベートーベン・バイオリンソナタ 2番イ長調Op.12/2、バッハ無伴奏ソナタ2番、ブラームス FAEソナタ スケルツォ。そして、それらをはさむかのように、ヒラリーが「The Hilary Hahn Encore」としてコミッションした現代の作曲家27人による27曲の小品集より計8曲。
ご存知のように、ヒラリーは、10歳でカーティス音楽院に入学し、12歳でメジャーオーケストラとの果たした天性のバイオリニスト。1997年にレコーディングデビューをしていますが、恥ずかしながら 食わず嫌いで、僕が最初に彼女を聞いたのは、2005年12月に家族とともにニューヨークのカーネーギーホールでのコンサートで。 そのとき、彼女はゲストとしてハイメ・ラレードとJSバッハの二つのバイオリンのための協奏曲(BWV1043)を競演しアンコールで、バッハを無伴奏(どれか忘れてしまいましたが)を演奏。 その甘美なバイオリンのトーンと素晴らしい音楽性のある演奏に、彼女のファンになってしまいました。
その後は、主にCDを聴くのみで彼女のコンサートに行く機会がなかったのですが、昨年5月にウィーン楽友協会で行われたコンサートで、彼女のすばらしさを再確認。 今年も発売と同時にリサイタルのチケットを購入しました。
さて、今回のコンサート、ベートーベン、ブラームス、バッハもさることながら、現代の作曲家による小品曲の演奏が特によかった。それぞれの曲そのものもおもしろかったのですが、バイオリンという楽器の可能性を極限まで追求したような曲が多く、それを難なく弾きこなし、音楽として楽しませてくれたヒラリーの超絶技巧はすごかった。たぶん彼女でないと弾けないのではないかと思うような曲も多かったです。 去年も今年もよく知られた歴史的名曲のなかに現代の曲を交えたプログラム。クラシックは古典芸能でなく、生きた音楽芸術であることを観客にアピールしているかと思われるヒラリーの姿勢には、好感がもて同調できます。
彼女はコンサートあとに、サイン会をするのを常としているようで、 今回も、一月近いヨーロッパツアーの終わり近くで、疲れが見えていたヒラリーですが、コンサートの後、にこやかにサインに応じていました。 バイオリンを習っている次女は、持って行ったヒラリーのCD2枚とプログラムにサインをもらってニンマリ顔でした。 ヒラリーの人気ではこのようなプロモーションをする必要もないのではないかと思い、これもクラシック音楽のファンを増やし育てていこうかとする彼女の努力かと感心させられました。
僕の好きなヒラリーのCD:
ヒラリーの公式サイト:http://hilaryhahn.com/
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