2018年3月23日金曜日
Duelund DCA-20 awg 錫メッキ銅線でラインケーブルを作った
Duelund社のDCAシリーズ錫メッキ銅線をスピーカーケーブルに使用していることに関しては前に書きました(こちら と こちら)。このワイヤーをブームにしたオーディオ評論家のJeff Day氏がその後、自らのブログとオーディオ・ネットマガジン「Positive Feedback」にこの銅線を使用したラインケーブルも優れものであると書いたのを読んで、試してみようと思って、ちょっと前に材料は取り寄せてあったのですが、やっと先々週の週末に製作しました。
とりあえずはDay氏お薦めの20AWGのワイヤー、そしてプラグはこれも氏お薦めのSwitchCraft、ただしカナダのTake Five Audio からクライオ処理された3502ABAU を調達。
Weiss DAC2とプリアンプの間に使用して10日ほど聴いています。結構いい音で鳴っています。ダイナミックでパワフルなサウンドですが煩さを感じさせません。それに楽器・ボーカルの位置がよりハッキリ聞き分けられます。ただ、ある意味では情報量が減ったようで、人の声や楽器の音色のリアルさが感じられず、へんな言い方ですが、あくまでも録音された音といった感じです。パワーアンプとプリアンプの間はあまり相性が良くないと思いました。
様々はラインケーブルを試して、ここ十年ほどはVHAudioのワイヤーとWBTのプラグを使った自作のもので落ち着いています。今回も色々なレコーディングを聞き比べて、結果的には、現状維持が良いという結論に達しました。
しかし、Duelund DCA-20 awg 錫メッキ銅線のラインケーブルは目から鱗でした。今までの経験では、ワイヤーは単線、素材は高純度、プラグはハイエンドという組み合わせが音が好ましいという結論でしたが、今回こさえたラインケーブルは、ウィヤーが錫メッキ銅ヨリ線(とくに高純度との情報は無し)でプラグが黄銅素材。これが、結構悪くなく、材料費が10倍ほどかかっているVHAudioの単結晶OCC銀単線とWBT-0102純銀プラグのラインケーブル(詳細はこちら)と同様な僕好みの方向の音質でよい勝負をしたのですから...。面白い試聴で良い勉強になりました。
2018年3月20日火曜日
バレエ バランシン・ノイマイヤー・ロビンス
カーテンコールに応える橋本・木本ご夫妻 |
さて、先週の金曜日(3月16日)は妻と二人で国立歌劇場でウィーン国立バレエ団公演、『バランシン・ノイマイヤー・ロビンス』を観てきました。タイトルの通り、世界的に屈指のバレエの振付師の作品のオムニバス。具体的には以下の作品が演じられました。
「Stravinski Violin Concerto」 振付 George Balanchine
「Theme and Variation」 振付 George Balanchine
「Bach Suite III」 振付 John Neumeier
「The Concert」 振付 Jerome Robbins
プログラムの詳細はこちらをご覧ください。
クラシカルな「Theme and Variation」、現代的な「Stravinski Violin Concerto」と「Bach Suite III」そして、コミカルな「The Concert」 とバラエティに富むプログラムでした。
この日はウィーン国立歌劇場バレエ団で主席(ファースト)ソリストとして活躍されている、橋本・木本ご夫妻がお二人で「Theme and Variation」のソロを踊るということで彼らの大ファンである私たちはそれがお目当てでした。お二人の踊りは期待通り素晴らしかったです。
今年の五月には東京と大阪でウィーン国立バレエ団の公演が予定されているようです。特に 国外初披露の「ヌレエフ・ガラ」のプログラムは、ウィーンでも一シーズン一回きりしか上演されない、チケットの購入が極めて困難なプログラムなので是非ご覧になられることをお薦めします。
ウィーン国立バレエ団日本公演に関する情報:
バレエニュースダイジェスト 、http://www.bunkamura.co.jp/orchard/lineup/18_wiener.html
2018年3月14日水曜日
JCAT/Intona USB Isolator を導入
先日書いた(こちら)、USBアイソレーター。色々と調べて、JCATのに決めました。一週間ほど前にポーランドから到着。早速取り付けて使っています。欧米のオーディオ・ネットマガジンや掲示板などで高く評価されたIntonaのIndustrial タイプUSBアイソレーター基盤のOEM供給を受けて、伝送確認のLEDを省き、アルミのケースにいれたもの。Intona基盤は既存のチップを使わず、独自にコーディングしたFPGAを使用。JCATはIntonaと値段はほぼ変わらず、ケースのシールド効果も期待できそうだったのでこちらに決定。JCATは、Windows用再生ソフトJPLAYの共同創始者が主宰する会社のようです。
使用されているIntonaのボード 「http://www.jplay.eu/ml_post_slider/jcat-usb-isolator/」 より引用 |
使い始めてまだ日は浅いですがとても良い感じです。USB2.0High-Speed対応なので、24/192非圧縮ファイルでも全く問題はありません。取り付けてすぐでも音に荒さを感じず、クリアーでよい感じ。情報量が増えたのか、音場・音像感が向上し、ボーカルなどは今までより高めの位置に聴こえるのもレコーディングも出てきました。
音源ファイルを保存している外付けSSD(Samsung 500GB SSD + Ratoc RS-EC22-U3Rケース)と MacMiniの間に入れて使っています。USBケーブルはSUPRAのUSB2.0ケーブルです。このアイソレーターなしではもう聴けません。そのぐらいはっきりとした違いが聴けます。
JCAT/Intona以外には、iFIオーディオの「iGalvanic 3.0」(こちら)も検討しましたが、僕にはUSB3.0は不要であるし、発売されて日が浅い商品であったので見送りました。JSPCさんブログに書かれていたHuMANDATAのUSB-029H2-RP(こちら や こちら)は、外付け電源が入れられるので、とても興味があったのですが、ヨーロッパから購入できる先が見つからず諦めました。
JCAT・Intonaに関しては既にネット上に詳しい情報が多くあるので省きますが参考になったリンクを以下に添付しますので御参照ください。
JCAT EUのHP:https://jcat.eu/featured/usb-isolator/
日本語のサイト:
「ゴンザエモンのオーディオ道探求」HP:
http://www.ne.jp/asahi/gonzaemon/audio/diary37-11.html
JCAT日本語デスク:日本:http://www.jplay.info/jcat-usb-isolator
Intona日本販売元:http://www.aedio.co.jp/Intona/
欧米のINTONA(JCAT) USBアイソレーターレビュー(英語):
http://www.6moons.com/audioreviews2/intona/1.html
https://www.audiostream.com/content/intona-technology-usb-20-high-speed-isolator
http://www.tnt-audio.com/accessories/intona_usb_isolator_e.html
2018年3月10日土曜日
beyerdynamic (ベイヤーダイナミック) DT 990 PRO
英国ヨーク大学電子工学部のMusicTechnology科に通っている次女のリクエストのバースデー・プレゼント。普段は誕生日に何が欲しいと聞いてもハッキリしない娘なのだが、今年はひと月前にこれが欲しいといってきた。今まで色々と聞いてみてこれが良いのだとのこと、学校の先生達も使っているらしい。娘曰く、「...音量を上げなくても録音されている色々な音がハッキリ聞き分けられる、でも、ちょっと高域がきつめだけどね...」との事。なるほど、箱にはAnalytical Sound(分析的な音)と記されている。
初期不良があるといけないので、娘にことわって聞いてみた。確かに音量を上げなくても音の素性が良くわかる。低音の再生にはびっくり。僕はヘッドフォンを殆ど使わないので、今時のヘッドフォンはこんなに低域が出るものなんだと感心する。 250Ωとあるので、ヘッドフォンアンプが必要かと思っていたが能率も高いようでiPhone/iPadでも十分大きな音で聴ける。音は想像していたほどキツくない。どっちかというと聴きやすい。なーんだ、いいじゃないかと思うが、これは年で高域の聴力が落ちたせいか?と考え直した。今日日、とくに値段の高いヘッドフォンでもなく、コスパはかなり高いと思った。
良いめの開放型ヘッドフォンをお探しであれば、試聴する価値あり。
2018年3月6日火曜日
Opera: Handel's Ariodante
ウィーンは先週の厳しい寒さは和らいだもののまだ氷点下、今日は朝から雪でした。
一昨日(3月4日)は妻と二人でヘンデルのオペラ「アリオダンテ」を観てきました。会場はウィーン国立歌劇場。我々の知り合いのライナー・トロスト(Rainer Trost)さんもLurcanio役で出演です。
主なキャストは以下の通り:
Conductor: William Christie
Director: David McVicar
Set and Costume Design:Vicki Mortimer
Lighting: Paule Constable
Choreography: Colm Seery
Ariodante: Sarah Connolly
Ginevra: Chen Reiss
Dalinda: Hila Fahima
Polinesso: Christophe Dumaux
Lurcanio: Rainer Trost
Il Re di Scozia: Wilhelm Schwinghamme
Odoardo:Benedikt Kobel
Orchester:Les Arts Florissants
Chor:Gustav Mahler Chor
2回の休憩を挟んでおよそ4時間半の長いオペラでしたが、とても面白くあっというまに終わってしまったという感じでした。
オペラはよく総合芸術といわれますが、今回のプロダクションは、様々な要素がうまくかみ合って素晴らしい出来であったと思います。特筆すべきは影を巧みに演出したライティング、GinevraとDalinda役のChen ReissとHila Fahima(二人とのイスラエル出身)、バックで素晴らしい踊りを披露したウィーン国立バレエ団でしょうか。 古楽器オーケストラ、「レザール・フロリサン(邦訳=花咲ける芸術)」の演奏そしてその音色は素晴らしかったです。
ウィーン国立歌劇場では現在の総監督(ドミニク・メイエ氏)になってから、バロックオペラを上演するようになったとの事。それもあって、力が入っていたのではないでしょうか?