この写真を撮ったのは夜10時過ぎでしたが、まだ空は薄明かりでした。 |
2016年5月22日日曜日
エリザベート・レオンスカヤ ピアノ リサイタル / Elisabeth Leonskaja Piano Recital
5月19日木曜日はエリザベート・レオンスカヤ ピアノ リサイタルに行ってきました。会場はウィーン・コンツェルト・ハウス モーツアルト・ザール。 妻も娘も行かなくてよいといったので僕一人です。
レオンスカヤが今シーズンやっているシューベルトチクルスの一環。僕はレオンスカヤのシューベルトのレコード(こちら)がとても好きなので出来るだけ多くのリサイタルに行くつもりでいたのですが、色々と都合がつかずこれが始めて。ブログラムは:
シューベルト ピアノソナタ第7番変ホ長調D568 (1817)
シューベルト ピアノソナタ第14番イ短調D784 (1823)
シューベルト ピアノ・ソナタ第20番イ長調 D.959 (1828)
アンコール ピアノソナタ第4番D537 第2楽章 Allegretto quasi Andantino (1817)
期待通り素晴らしい演奏でした! シューベルトらしさを失わずに、彼女の個性・解釈をはっきりと表していたまれに聴ける名演だったのではなかったのでしょうか?
D.959(第20番イ長調 )は特に好きな曲ですが、彼女のすべてをつぎ込んだかという感じのすごい演奏で、気がついてみるとホールにまれに感じる静粛感が漂っていました。ウィーンの観客は演奏家にタフというか、単に行儀が悪いというか、僕が今まで行った殆どのコンサートで、気に入らないと、もぞもぞしたり、わざとらしい咳が聴こえたり、プログラムをめくる音が聴こえたりということが日常茶飯事なのですが、この曲(特に後半)ではそれが殆ど聴こえませんでした。それだけ観客の心を捉えていたのではないかと思いました。
http://www.aspen.jp/artist/piano/elisabeth-leonskaja/index.shtml
レオンスカヤのHP:http://www.leonskaja.com/
会場で売っていて買おうかどうか迷っているCDセット:
2016年5月19日木曜日
300BシングルのパワーアンプのB電源を整流管(5U4GB)から出川式電源整流素子に交換
もう3週間ほど前になりますが、300BシングルのパワーアンプのB電源を整流管(5U4GB)から出川式電源整流素子に交換しました。 上の写真のようにソケット型のケースに入れた第二世代電源素子ですが、いわゆる「Plug and Play」ではなくて、電源回路にコンデンサと抵抗器を追加する必要がありました。
実装後、電源をいれて、チェック。 問題が無かったので、スピーカーをつなぎ音出しをすると、想像をはるかに超える音の違いに衝撃をうけました。 いままで数多くの整流管を試してきて、整流管による音質の違いが、出力管(300B)による音の違いに勝るとも劣らないというのが自分の経験から得た結論でしたが、ここまで変わるとは...。
一番、顕著だったのが低域の量感と質感が飛躍的に向上したこと。使用しているスピーカーには一応30cmウーハーがついているのですが、思いのほか低域が出ないというのが悩みの種でしたがそれが見事に解決しました。始めは、出すぎかなと思いましたが、4~5時間後にはだいぶバランスの整った音になってきた感じでした。エージングが進んだいまではまったく違和感がありません。ジャズのダブル・ベール、バスドラの音がより実在感が出てきたのみならず、ボーカルが体全体で歌っているという感じがよりはっきりとわかるようになりました。
次にはっきり感じたのが、音離れが良くなったというか、音場感、音像感が向上しました。今までは、音場がスピーカーの間に平面的にあるという傾向で、もう少し前後感・奥行きを出せればというのが課題でしたが、これもはっきりとわかる違いで良くなりました。もちろんレコーディング次第ということもあるのですが、全体的に定位がより良くなり、より立体的に聞こえてくるようになった感じです。 さらに情報量が増えて、空気感、例えばクラシックのレコーディングのホールの響き、がよりはっきりと聴こえるようになりました。レコーディングによっては今まで聴こえなかった音(チェリストの息を吸う音)が初めて聴こたものもあり、こんなに違いがでたのは本当にしばらくぶりのことです。
初めのころは、高域が若干きつめになった感じで、レコーディングによっては音量をあげると聴きづらくなるものが出てきましたが、エージングが進むにつれて気にならなくなり、今ではまったく問題がありません。 CPMとLCMも近々取り付ける予定ですので乞うご期待。
いままで持っていたイメージは、半導体による整流より整流管のほうが良いと思っていたのですがそれが見事に覆りました。
A&R Lab (出川式電源部品製造発売元): http://www7b.biglobe.ne.jp/~degawa/index.htm
僕はいつもここから出川式電源パーツを購入してます: http://www.practsoundsystem.com
2016年5月15日日曜日
デュダメル指揮 プッチーニの「トゥーランドット」
去る木曜日(5月12日)に家族3人でウィーン国立歌劇場でプッチーニの「トゥーランドット」を観てきました。新しいプロダクションのようでそれにそそられたのかチケットは早々と完売状態でしたが私たちの目的は指揮者のグスターボ。今まで何度か書きましたが我が家は家族揃ってデュダメルのファンなのです。
主なキャストは以下の通り:
Gustavo Dudamel | Conductor
Marco Arturo Marelli | Directed and light
Lise Lindstrom | Turandot
Heinz Zednik | Altoum
Yusif Eyvazov | Calaf
Anita Hartig | Liù
Ryan Speedo Green | Timur
Paolo Rumetz | Mandarin
Gabriel Bermúdez | Ping
Carlos Osuna | Pang
Norbert Ernst | Pong
期待していた通り、オーケストラの演奏は良く、演出・ステージも面白かったのですが(妻は衣装が気に入らないといっていましたが…)、カラフ役のテノール(Yusif Eyvazov)がいまいちでNessun dorma がまったく盛り上がらず興ざめでしたがリュー役のソプラノ(Anita Hartig)が素晴らしかったので救われた感じでした。
それでも、ニューヨークに住んでいた頃にメトロポリタン劇場で「トゥーランドット」を観た際に、だいぶ聞込んで予習して行ったという思い出のあるオペラなので、それなりに楽しく観劇することができました。
2016年5月8日日曜日
Blondie Magic (Asadoya Yunta)-Sings Okinawan Music / デボラ・ハリーが歌う沖縄民謡!
先日、モーゼス・レコード(中古レコードショップ)に行ったら、ニューウェーブが流れており、ボーカルがデボラ・ハリーらしき声だったので、こんなブロンディー、聴いたことないな、どのレコードだろうと思いながらえさ箱を漁っていると、突然聞き覚えのあるメロディーが。 こんなところで聴くことをまったく想定していない旋律で戸惑ってしまって、思い出すまでに数秒。なんと安里屋ユンタではないですか? 歌詞は英語だけどこのメロディーにとっかると一瞬何語かもわからなかった。
早速、レジに行ってこれどのレコード?と聴いたら、見せてくれたのが「Curse of Blondie (カース・オブ・ブロンディ)」のCD。 これ、買った! といったら、申し訳なさそうで店員のお兄ちゃんが、すみません取り置き中なんで売れません...。 一応カバーの写真を取らせて貰って、今かかった音楽がぼくの故郷の沖縄の民謡なんだ、沖縄知っている? 日本と台湾の間にある島、日本にとってはハワイのようなところ? なんーて 会話を交わし、僕はレコード・ショッピングに戻ったのでした。
帰宅して、早速ストリーミングサービスをみたのだけど、このCDは無かったのでアマゾンで注文。
届いて家でかけたら家族にも大うけでした。
2003年のこのアルバム、知らなかったな-。でもアルバム自体は、タイトルが表しているように、70年代~80年代のこのバンドの音楽スタイルをちょっとひねったもので、ブロンディの枠にはまってでてこれない!フロンディの呪い(Curse of Blondie)なのでした。Blondie が割と好きな次女もアルバムを聴いて納得顔でした。全体的にちょっと散漫ではありますが、パンク・ニューウェーブの時代をティーネージャーとして過ごした僕にとってはそれなりに面白いアルバムでした。
ちなみにこのアルバム、CD/DVD-A両面ハイブリッドバージョンもあって、それにはマルチとステレオのハイレゾ音源が入っています。
Blondie 公式HP: http://www.blondie.net/
Blondie 公式HP: http://www.blondie.net/
2016年5月5日木曜日
ヒラリー・ハーン・リサイタル / Hilary Hahn Concert in Vienna
一昨日(5月3日火曜日)は、ヒラリー・ハーンのリサイタルに行ってきました。会場は、ウィーン・コンツェルトハウス大ホール。娘は高校の卒業試験の最中で、妻も都合が悪く、僕一人。家族揃ってヒラリーの大ファンなので、二人とも残念とてもがっていました。伴奏はCory Smythe (コーリー・スマイス)。プログラムは以下の通り:
Mozart Sonata in G major K 373a for violin and piano (1781)
JS Bach Sonata no. 3 in C major BWV 1005 for solo violin (1720)
Antón García Abril Partita 1 "Heart" (from: Seis Partitas)
Aaron Copland Sonata for violin and piano (1943)
Tina Davidson Blue Curve of the Earth (2011)
今回のコンサート、前半はモーツアルトとバッハ。後半は現代音楽でどちらもとても良かった。僕にとっては、バッハの無伴奏ソナタ3番が特によかったです。 Garciaの「Heart」も無伴奏でした。
後半、ヒラリーは眼鏡をかけて譜面を見ながらの演奏。彼女のそういう姿を見るのは初めてでしたが、当然ながら暗譜していてもそうでなくても演奏の素晴らしさにはかわりありませんでした。
何度聴いても、ヒラリーの演奏は心の琴線に触れるものがあると思います。自然体で音楽を素直に受け止め、彼女の優しく暖かい音楽性が完璧なテクニックと相成って素晴らしい時空を繰り広げ満ち足りた気持ちに浸れます。
ウィーンでの彼女の人気は毎年上がっていくようで、コンサート前半終了時には5回のカーテンコール。 コンサートの終わりは拍手喝采のスタンディング・オベーション。ヒラリーは、三曲のアンコールで応えてくれました。
アンコールで弾いてくれたのは曲は以下のとおり、コンツェルトハウスは、翌日にアンコールの曲目をサイトに載せてくれるのでとても便利でためになります。
Philip Brownlee:Pariwhero (2012) (UA)
Mark-Anthony :Turnage Hilary's Hoedown
Max Richter :Mercy
彼女のコンサートの後にはいつも、サイン会が開かれます。いつでも疲れも見せずににこやかにファンに対応してくれるヒラリーには感服します。
ヒラリー・ハーンHP: http://hilaryhahn.com/
僕が好きなヒラリーのCD:
2016年5月3日火曜日
Ludwig Reiter (ルーディック・ライター) 本社・工房 オープン・デー
社長のReiter 氏 自らのご案内。(Leica M9, Elmarit 21mm) |
先週の金曜日(4月29日)は、職場から休暇を頂き、妻とLudwig Reiter (ルーディック・ライター) 本社・工房 オープン・デーに行ってきました。Ludwig Reiterは、1885年創業のオーストリアきっての高級靴メーカー。どちらかというと飾りっけの少ない、クラシックなデザインで、良い意味で洗練された堅牢な機能性というイメージのデザインの靴が多いのではないかと思っています。日本ではとんでもない値段で売っているようですが、当地ではセールを狙えば、割とフツーのお値段で買えます。
(Leica M9, Tele-Elmarit 90mm) |
お客さんの質問に手を休めずに笑顔で答える職人さん(Leica M9, Tele-Elmarit 90mm) |
(Leica M9, Summicron 35mm III) |
(Leica M9, Elmarit 21mm) |
(Leica M9, Summilux 50mm II) |
(Leica M9, Summicron 35mm III) |