2015年4月24日金曜日
定電圧放電管 0B2 / VR-105-MT / STV 108-30
我が家のプリアンプ(Audio Note Kits L3 こちらです)のB+電源回路には定電圧放電管(0B2/VR-105-MT/STV 108-30/108C1)を使っています。このキットのもともとの設計では、ツェナーダイオードが使われているのだが、姉妹会社で超高額な完成品の製造・販売を行っているAudio Note UKのプリアンプとDACの上位モデルの電源回路は定電圧放電管が使われているのでそのように改造したのです。 (Audio Note に関しては僕のホームページをご覧くださいこちらです)
ところが、最初に入れた1本(Mullard 108C1) 以来、適当なスペアが見つかりませんでした。スペアがないと心配なので時々探して異なるソースから探して買っては見るものの、なぜか出るべき電圧値が出ないのです。勿論、数ボルトの差といった細かいことを言っているのでありません。数十ボルト違うのです。とくに珍しい球でもなく、値段も安いのですが困っていました。
数週間前、ふと思ってeBay.de(ドイツ)で検索してみると。Telefunken と Siemens のSTV 108/30 の政府払い下げNOS(new old stock・新古品)が出品されており、前者は2本単位で18ユーロで在庫が5セット、後者は10本単位で40ユーロで在庫が10セット。とりあえず1セットずつ即決購入。ちなみに最近のeBayは、一つの広告で同一商品を複数個売れるようになっています。オークションもありますがオンライン市場の傾向の方が強くなりつつあります。で、試すとそれぞれすべてがOK。さすがドイツと言うべきか。しかも安い方のシーメンスの箱には製造日付けらしき12/77との刻印でミュンヘンとある。そうすると、もしかして旧西ドイツ製か? Telefunkenの方は 4/83とあったので、それが製造日だとすると東ドイツ製である可能性が高いかもしれない。
で、肝心な問題。そんなんで音は変わるか? これが当然のことながら変わるのです。しかし正直いって予想以上の大きな違いでビックリ。ベールがまた一枚取り除かれたように、見通がよくなりました。自然な感じのよさはそのまま。煩くもならず、音もやせず、高域強調される感じもありません。僕の好みの変化です。やはり電源というのはオーディオの要なのですね。
2015年4月16日木曜日
ボウイのStarman(スターマン)
オランダの大学に行っている娘が春休みで帰ってきました。2週間の休みの内、一週間はパリから来ている大学の友達の実家に遊びに行って、後半はウィーン。パリでデビッド・ボウイの回顧展 を見てきたといって、家ではボウイの音楽がスポティフィからヘビー・ロテーション。ボウイはそんなに聴いてこなかったけどいい感じ。
ふと、聞き覚えがあるリフが流れてくる。思わず、娘たちに、この曲なんていうの?『Starmanだよ』、何かの曲をサンプリングしているのかな?と後から思えばトンチンカンな質問。サンプリングがあたりまえの時代に育っている娘たちは疑問を抱くことも無く、すぐにネットで調べて 『うーん、わからない』、いつの曲? 『1972年』、おー、じゃサンプリングあるわけ無いか~。
娘たちはこのアルバム、The Rise and Fall of Ziggy Stardust and the Spiders from Mars(邦題:ジギー・スターダスト)が気に入ったようで、繰り返し聴いている。また、「Starman」が流れてくる、このリフをどこで聞いたか思い出せない。よく聴いていた曲、気持ち悪い、何で思い出せないのだ? なぜか頭の中に 「日本」、「ドラマ」しばらくして 「太陽にほえろ」のキーワードが浮かんでくる。でも、「太陽にほえろ」のテーマ曲が思い出せない。 小学校のころあんなに楽しみにして毎週欠かさずに見ていたのに...。仕方が無いので、ネットで検索。
You Tubeで見つけてプレイすると、そばで聞き耳をたてていた娘たちが 『お父さん、すごーい、何で一発でわかるの?』 いや~、すぐにわかったわけでないんだけど...、褒められてうれしくもあれど、記憶力の衰えにショックをうけた、お父さんは複雑な心境でした。
あとでさらにネットで調べると太陽にほえろのテーマが「Starman」のギター・リフに似ているのは、当然ながら周知のことのようでした。
ちなみにパリでのデビッド・ボウイの回顧展、もともとは2013年にイギリスのヴィクトリア&アルバート博物館で開催されたものの巡回展。長い歴史をもつ同博物館で開催された展示会の中で史上最もチケットが入手困難な展覧会だったらしいです。パリでは、フィルハーモニー・ド・パリで同コンサートホール開館記念のイベントとして行われているとのこと。クラシックのホールでボウイ展を開くというのは、さすがパリ、粋ですね。彼も、活動を始めてから半世紀以上たったいるのですね。
CDとアナログ盤(2012年限定版)の価格の違いには驚かされました:
2015年4月11日土曜日
2015年4月3日金曜日
気に入っている バッハ無伴奏チェロソナタ組曲 レコーディング/ My Favourite Recordings of JS Bach Unaccompanied Solo Cello Suites
先日 ピーター・ウィスペルウェイ・リサイクルのことを書いた際に(こちら)、一昔前にバッハ無伴奏チェロソナタ組曲のレコーディングを聴き漁ったことがあったと書きましたが、今でも時々聴いてる我が家お気に入りのCDを紹介:
ヨーヨー・マ2度目の録音。愛器のストラディバリ「ダビドフ」(デュプレが使っていた楽器)を古楽器仕様にして主にいわゆるバロック録音したもの。自分の個性を前面に出した第一回目の録音に比べるとこのレコーディングは曲そのものを重視しその持ち味・良さを引き出そうとするアプローチの演奏だと思います。僕も妻もこのCDがとても気に入って、買ってしばらくはッ良くかけていたレコーディングで、この曲のレコーディングを聴き漁るきっかけとなったCDでもあります。このCDを聴いているとお心が穏やかになり癒されるような気がします。僕は1回目の録音より断然2回目の録音の方が好きです。録音も優秀です。ちなみにこのCDは、ヨーヨー・マがこの組曲の6曲を、それぞれ6人の各方面で活躍するアーティストと映画監督とのコラボレーションによって新たに収録した映像作品の連作の「インスパイアド・バイ・バッハサウンドトラック」です。映画もDVDを入手して見ましたが、映像作品のほうは僕にはあまりピンと来ませんでした。
この曲を世に知らしめた巨匠のバブロ・カサルスが1936〜39年に録音したレコーディング。初めて聴いた時はえらく感動しました。ネットのレビューを読むとクセがあって云々と言うことも書かれていますが僕はそうは思いませんでした。ある意味で現在のこの組曲の解釈の原点かと思います。録音の古さは致し方ないかも知れないですが、このレコーディングの著作権が切れたこともあってか、様々なトランスファーのCDがでており、70年以上も前の録音とは思いがたいほどの音質のCDも出ています。懲りずに何種類か買って聴き比べました。特に良くてお勧めなのは上の写真のナクソク盤か オーパス蔵の盤 です。値段は高めですが僕が後者の音の方が素晴らしいと思いました。両方ともSPをCD化した板起こし盤です。
僕が一番好きだと思ったピーター・ウィスペルウェイの2度目の録音。勿論、今でもお気に入りです。古楽器仕様の楽器で録音。何度聴いても飽きません。奥が深く、聴いていて安らぎを覚えるのですが曲の盛り上がり、緊張感が失われることがないダイナミックで不思議な世界を繰り広げてくれる演奏です。もし、友人にどれか一枚と聴かれれば迷わずこのレコーディングを勧めます。こちらも優秀録音盤です。
ヨーヨー・マ2度目の録音。愛器のストラディバリ「ダビドフ」(デュプレが使っていた楽器)を古楽器仕様にして主にいわゆるバロック録音したもの。自分の個性を前面に出した第一回目の録音に比べるとこのレコーディングは曲そのものを重視しその持ち味・良さを引き出そうとするアプローチの演奏だと思います。僕も妻もこのCDがとても気に入って、買ってしばらくはッ良くかけていたレコーディングで、この曲のレコーディングを聴き漁るきっかけとなったCDでもあります。このCDを聴いているとお心が穏やかになり癒されるような気がします。僕は1回目の録音より断然2回目の録音の方が好きです。録音も優秀です。ちなみにこのCDは、ヨーヨー・マがこの組曲の6曲を、それぞれ6人の各方面で活躍するアーティストと映画監督とのコラボレーションによって新たに収録した映像作品の連作の「インスパイアド・バイ・バッハサウンドトラック」です。映画もDVDを入手して見ましたが、映像作品のほうは僕にはあまりピンと来ませんでした。
この曲を世に知らしめた巨匠のバブロ・カサルスが1936〜39年に録音したレコーディング。初めて聴いた時はえらく感動しました。ネットのレビューを読むとクセがあって云々と言うことも書かれていますが僕はそうは思いませんでした。ある意味で現在のこの組曲の解釈の原点かと思います。録音の古さは致し方ないかも知れないですが、このレコーディングの著作権が切れたこともあってか、様々なトランスファーのCDがでており、70年以上も前の録音とは思いがたいほどの音質のCDも出ています。懲りずに何種類か買って聴き比べました。特に良くてお勧めなのは上の写真のナクソク盤か オーパス蔵の盤 です。値段は高めですが僕が後者の音の方が素晴らしいと思いました。両方ともSPをCD化した板起こし盤です。
僕が一番好きだと思ったピーター・ウィスペルウェイの2度目の録音。勿論、今でもお気に入りです。古楽器仕様の楽器で録音。何度聴いても飽きません。奥が深く、聴いていて安らぎを覚えるのですが曲の盛り上がり、緊張感が失われることがないダイナミックで不思議な世界を繰り広げてくれる演奏です。もし、友人にどれか一枚と聴かれれば迷わずこのレコーディングを勧めます。こちらも優秀録音盤です。