先日
「色彩を持たない多崎つくると、彼の巡礼の年」を読みながら、聴いたことが無かったリストの「巡礼の年」をアマゾンで注文。しばらく後ふと思い出してSpotify(スポティファイ)で調べるとベルマンのもブレンデルのもあったので、スポティファイを音源にしてメインシステムで聴いてみました。Spotifyを使い始めて2年近くになりますが、音が良いはずはないとの先入観があったのでメインシステムで聞くのは初めて。でも実際に聴いてみると思いによらず結構いい音だったのでここ2週間ほどしばしばこれで聴くようになっています。通常、メインシステムのデジタル再生はMac Mini +Audirvana Plus+ Weiss Engineering の DAC2 をつかって主にCDをリッピングしたAIFFファイルを聴いていますが、このMini にSpotify のアプリをダウンロードしてWeiss DAC2を通して再生してみた訳です。Spotifyは通常パソコンか
Sonosを使って聴いています。
スポティファイによるとストリーミングのビットレートは最高320kbps。iTunes のAACダウンロードが256kbps。うーん、数字だけでみるとiTunesとくらべて25%ほど高い、でCDは?とネットを検索。そもそもビットレートとは何かを調べることからはじめましたが...16/44.1のCDのビットレートは1411kbpsで数字だけだと4倍。でも音質も4倍かというとそうでないですね。贔屓目にみて3~4割といったことでしょうか? 家人がきくと、せいぜい1~2割だというかもしれません ...。 音量を上げると、粗も目立ってきますが、特に小さめ〜中くらいの音量で聴く限りは、オーディオファイルでも十分に楽しめるクオリティーだと思います。
このようにして聴くSpotifyストリーミングの音質は一昔前のアナログ式のFMチューナーを思い出させるような音で、ワイドレンジではないですが中低域がしっかりとしており、とても聴き心地のよい音楽性の高いサウンドです。特にオーディオにこだわらない音楽愛好家だとSpotifyで充分、いやロック・ポップ・ジャズファンだともしかするとSpotifyのほうが良いという人も出てくるかもしれません。
Spotifyは月額10ユーロで聞きたい放題。一部を除き殆どのメジャーアーチストが参加しているということを考えるとCDやダウンロードは益々売れ行きが落ちるのではないかと思われます。廃盤になってアマゾンで高値がついているようなレコーディングもけっこう聴けます。難をいうなら検索機能がクラシックを聴くには不向きということでしょうか、クラシックの音源に関してはメタデータ自体に問題があるのが多いのですが...。 これからの世の中は聴いてみたいだけだとストーリーミングサービス、何度か聞いて特に気に入ればそのファイルをダウンロードないしはメディアを買うというパターンが一般的になってくるのでしょうね。
このような定額聴き放題の音楽配信サービス良いことだけではなく、多くのアーティストにとって世知辛いことになっているようです。(これにかんしては近々書きます。)それに、個人が何を再生したかデータがどう使われるのかということも気になるところですね。
Spotifyに関する前の投稿:
http://isakusphere.blogspot.co.at/2012/06/spotify.html
Weiss Engineering のホームページ:
http://weiss.ch/