先日の続き...
沖縄の日本復帰が近づいたのでその準備ということもあったのか、1970年に大阪万博見物の家族旅行の際の書類は、日本政府総理府発行の『身分証明書』。内閣総理大臣印が押されている。
『...日本人〇〇は、本土に渡航することを証明する...』と琉球住民から日本人へと記載が変更されている。 『本邦』との印刷が、手書きで『本土』訂正されている。家族全員の証明書が同じように訂正されているので多分印刷ミス(?)だったのかと思われるが、あとで決定が変更された可能性もある。 写真は、当時小学校2年生だった
自分です。
琉球列島米国民政府 高等弁務官のスタンプも押されている。この辺りは、当時の返還準備手続き上の官僚的な妥協点であったのでしょうか。
1971〜72年の間、父の仕事でイギリスに家族で一年滞在した際、出発が日本復帰の前で、帰国予定が復帰後であったことから日本国旅券が発給された。上は、そのパスポートにあった文面の一部。 沖縄と本邦と特に明記され、沖縄へは入/出域、本邦へは入/出国と区別されている点が面白いと思った。これも当時の暫定的な取り決めがあったのであろうと思われる。
一緒に書類整理をしていた母の話では、日本国パスポートを取得するようにアドバイスしたのが、日本の役所でも、琉球民政府の役所でもなく、イギリス大使館だったとのことで、母にとってはそれがとても印象に残っているようだった。
2012年7月21日土曜日
2012年7月20日金曜日
Jorge Luis Prats: Live in Zaragoza
久々に、ヘビーローテーションになったアルバム。キューバのピアニストJorge Luis Pratsのメジャー・レーベル・デビューアルバム(2011年録音)です。1956年にキューバで生mれた Prats は、21歳でロン=ティボー国際コンクールピアノ部門で第一位となり、ラベルとジョリヴェ解釈に関する特別賞も受賞(1977年。)しかし、キューバに残る道を選んだので、最近まで国際的には無名で『long lost virtuoso』と評されています。 ラテンアメリカの作曲家の作品が中心で、静寂のなかに秘めた情熱が感じられる心に染み込むような演奏です。録音・マスタリングもよく、オーディオファイルにもお勧めです。
iPodにもいれてきたので、旅行中ながらよく聴いています。
2012年7月19日木曜日
沖縄 日本渡航証明書
これも、実家の写真・書類整理中に出て来たもの。単に本土(米国統治下当時は、今の沖縄県以外の日本国内のことをこう呼んでいました)へ行くには、先日書いた『旅券代わりの身分証明書』ではなくても、この日本渡航証明書があれば行けた訳です。おそらく、こちらの方が手続きや発行条件が簡素であったのではないかと想像されます。
琉球列島米国民政府 高等弁務官発行とされています。
本土での入国審査スタンプには、『日本国への帰国を証する。』と記されています。
『入国』ではなく『帰国』であるのは、沖縄は日本だということのせめてものアピールだったのでしょうか。
当時の『航空時刻表』。本土行きの便はすべて国際線とされています。
(上の写真はすべてクリックすると拡大します。)
2012年7月16日月曜日
沖縄 旅券代わりの身分証明書 琉球列島米国民政府発行
沖縄の実家で、昔の書類・写真などの整理をしていて出て来たもの。父がアメリカに出張
した際のものです。 これを見るまでは、米軍統治下の沖縄でも旅券(パスポート)が発給されていたものだとおもっていましたが、厳密にはそうじゃなかったのですね。多分、国際法的には当時の沖縄の住人は国を持たない人々との扱いだったのでしょう。ちょっと驚き・複雑な気持ちでした。
『琉球住民』(原文では、A Resident of Ryukyus)とされています。市民(Citizen)ではありません。日本国民でも米国民でもありません。ちなみに、いまのパスポートには、同様の文中に日本国民と記されています。琉球列島米国民政府(俗にUSCARと呼ばれていました) 高等弁務官発行。
同、身分証明書の保持者は米国大使館の庇護を受けることが出来ると記されています。(上の写真はクリックすると拡大されます。)
2012年7月12日木曜日
沖縄 武道祭見学
7月10日から沖縄にいます。沖縄での夏は2年ぶり。 覚えていた以上に蒸し暑いです。
今日は、国際沖縄剛柔流空手道連盟主催の世界武道祭を見学してきました。世界40カ国から700人近く集まっているということ。参加者はほとんど外国の人たちで県立武道館アリーナに所狭しと並んで稽古する様子に圧倒されました。それでも円高で来れなかかった人々が多かったとか。 たまたま読んだ琉球新報に沖縄の経済振興のため、リピーター訪問者の確保のために国際機関を誘致という提言がなされていましたが、一つの空手流派の世界大会にこれだけの人々が集まるのですから、沖縄が既に持っている伝統的な『資産』をもっとサポートしてアピールするのも一案だな〜と思いました。 伝統工芸(陶器/織物/紅型等)も世界の工芸家達には、興味深い所も多いかと思います。
ウィーンで武神館に入門し、古武道/忍術を習っている娘達はとても興味深く見学していました。
2012年7月7日土曜日
2012年7月4日水曜日
2012年7月1日日曜日
ドイツに対する複雑な感情?
ユーロカップもスペインの勝利に終わってしまいましたが、それを意識してたのか、ここ3週間ほどこんな広告がウィーンの街のいろんなところで目に付きます。
最初に見たときは、『ええーこんなのいいの?』と妻と二人で驚きました。 オンライン・ギャンブルのサイトの宣伝なのですが、ドイツの旗のTシャツをきたBoo Doo Doll (日本で言うところの藁任人形)に針をさしているのですからね。こんなポスターを平気で町中に貼り付けるのですから、こちらの人はドイツに対する複雑な感情があるんでしょうね。それとも、これもユーモアとしてとらえているか?物議を醸し撤去されていないのが不思議です。
しかもこの写真のポスターは改修工事中のフォーティーフ教会に貼られているものです。